家の外壁について考えてみた

中に入ってしまうと見えなくなるものではあるけれど、とは言え外観もやはり大事。カタチや色など外観を決める要素のうち、今日考えてみたいのは家の外壁に用いられる「材」です。

スポンサー広告




僕たちがキャンプハウスの外観としてイメージしているのは、やはり木です。例えば、次のような写真。

キャンプハウスの外壁イメージ

これは、鳥取のとある漁港近くに建つ、漁の道具を収納する小屋なのですが、すこし草臥れた風合いが素敵だなあと思います。同じ形状の建物がズラッと並んでいるのもカッコイイと思わせる要素かも知れませんが。

大手ハウスメーカーのスゴイ外壁

最近、トム(妻)の妹夫婦が超大手ハウスメーカーSで家を建てました。本当に大きくて立派な家です。

そうした大手のハウスメーカーの外壁は、「強度」「耐久性・防耐火性」「美しさ」といったキーワードで独自に開発した素材を使用しています。それら外壁用素材は、いくつもの素材と複雑な構造を駆使して、こうしたキーワードをすべてカバーしているのです。中には「30年メンテナンスしなくていい!」と豪語するものもあります。

sekisui-gaiheki
出典:積水ハウス

手がかからない、というのは確かに良いことの一つかも知れません。長持ちする、というのは素敵なことだと思います。メンテナンスのコストもかからないですしね。

ガルバリウム鋼板

建築関係の雑誌やテレビなどを見ていると、ガルバリウム鋼板を外壁に使用した家をよく目にします。

無印良品の家」もこの素材を使用した家を提案しています。

muji-kinoie
出典:無印良品

僕たちが自宅の設計を相談しているPLUS CASAも、この材を採用した家をたくさん建てています。

ガルバリウム鋼板は、鋼板(鉄板)の上に(アルミニウム55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%からなる合金)をメッキしたもの(*1)です。この材のメリットとしては、

  • 耐久性:錆びにくく長持ちする
  • 熱反射性:室内温度が太陽光の影響を受けにくい(夏が涼しい)
  • 耐熱性:耐火性がある(近所で家事があった時などに影響を最小限にできる)

といったものがあるようです。

最近、友人が家を建てた際も、もともとは外壁に木材を使用する予定だったのですが、上記に書いたような長所に加えて、木材よりもローコストである、というダメ押しでガルバリウムを選んだと言っていました。

ではなぜ僕たちは木材を選ぶのか

好きだから、という理由しかないんですよね(笑)。

ハウスメーカーの超ハイスペックな外壁もガルバリウム鋼板も、見た目を除けば確かに長所だらけ。リーズナブルな選択をすれば、答えは木ではないと思います。

でもね。。。

コストを除いた一番の理由って、長い期間メンテナンスをしなくていい、というところな気がするんですが、逆に言うと、綺麗で新しい状態が続かないとダメだから、ということだとも思うんですよね。

個人的には、最初と同じ状態が続くから魅力的とはあまり思えないのです。

例えば、革製の靴やジーンズは手入れしながら大切に使えば、経年変化が劣化ではなく味となって姿を変化させます。

木も同じだと思っています。風雨にさらされたら木材はすぐに色が変わったりしますが、それって当たり前のこと。色が落ちたり、汚れが付いたり、傷が付いたり。それらをできる限り、自分たちで手入れしてやって、それが重なって家の顔ができていく。人の顔のシワを単なる劣化と捉えることもできますが、その人の人生を一つのシワが物語ることがあるのも事実。

理想論かも知れないけれど、そんな顔の家にしたいんです。

引用:
*1 昭和アルミ株式会社

aw

Live in Tottori-Pref, JPN. Love Camp, Sandwich, Coffee, Beer and Scotch on the rock. Pursuing Self-Sufficiency Life.

おすすめ

2件のフィードバック

  1. つる より:

    「最初と同じ状態が続くから魅力的とはあまり思えないのです」に激しく同意です!!

  2. aw より:

    つるちゃん、さっそくコメントありがとう!
    味わいある家にしたいですね〜、お互いに!

ご意見・ご感想をお聞かせください

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください