モンベル「シームレスバロウバッグ」を検討してみた
来月、久しぶりのファミキャンに行くことになって家族みんながワクワクしてるんですが(特に留学生のエフちゃん)、よくよく考えてみると我が家には3人分のシュラフしかありません。買うか、借りるか。とにかく人数分のシュラフをキャンプまでに用意する必要が生じました。
一瞬、一度か二度のために買うのものなぁと考えたのですが、我が家のシュラフ問題を解決する良い機会と捉え、新たに一つ購入することにしました。
我が家のシュラフ問題
と書くと大袈裟ですが、我が家にはシュラフに関する以下のような問題があります。
厳冬期(冬期)用のシュラフしかない
aw家にあるシュラフは3つ。全てモンベルで、#0という厳冬期、または冬期用のものしかありません。
ただ、我が家は夏場はファミキャンはしないし、春や秋のキャンプもたいていは山中のキャンプ場などある程度の高地でやるので、使えないわけではありません。むしろ想定よりも冷え込んだ時のことを考えると安心感があって良いと思っています。
他方、僕個人はソロで海辺や渓流などで夏場もキャンプします。これまでフリースシュラフを持って行っていましたが、どこか心許なさがありました。
夏用とまではいかずとも厳冬期用ではない、その中間に位置するようなシュラフが欲しいなと常々思っていました。
雪中キャンプ時の荷物が嵩張る問題
雪中キャンプでは厳冬期用シュラフを2枚重ねて使っています(最近では極厚フロアマットまで持っていってます笑)。めちゃくちゃ暖かいのはいいんですが、当然嵩張ります。特に化繊のシュラフは、ダウンのものに比べて重く、容量が大きくなります。
左が化繊、右がダウン(「雪中キャンプでシュラフを二重に使うことにした」)
両方ダウンであれば、容量が小さくなり携帯性が高まります。しかし、化繊シュラフは濡れても保温性が落ちにくい特性を持っているので、荷物が濡れてしまうなどの状況を想定すると、どちらかが化繊である方が好ましいと考えています。この特性により、シュラフカバー的な意味合いも持たせることができます。ゆえに内/ダウン – 外/化繊の組み合わせは維持したい。
以上のことから、もう少し収納サイズがコンパクトになる化繊シュラフを、我が家のシュラフラインアップに加えるべきでは。そう常々思っていたわけなのです。
モンベル シームレスバロウバッグ
というような問題を解決する+エフちゃんの寝床確保という目的から、モンベルのシュラフのラインアップを数年ぶりにチェックしてみました。
(ちなみに僕の中では、シュラフ=モンベル。理由は、僕の寝相が非常に悪いからです。一晩、両足を揃えてまっすぐに伸ばして寝るなんてことは僕には不可能。開いたり曲げたり組んだりと忙しい足なので、伸縮性が非常に重要なのです)
モンベルは数年前から「シームレス」、つまり縫い目のないシュラフをリリースしています。
ダウンの製品はジャケットでもシュラフでも、シーム=縫い目で枠のようなものが設けられており、これによってダウンが偏らないようになっています。また化繊の場合は、キルティングのように一定間隔で縫うことによって補強し、中綿の破損(綿切れ)を防ぐという目的があります。
しかし、縫うことによって生地に穴が開いてしまうので、微細ながらも隙間が生じてしまいます。そこから冷気が入り込んできたり、縫い目付近は嵩(ロフト)が出にくいため保温性が落ちたりと、構造上の問題もありました。
モンベルのシームレスはこれらの問題を解決する技術ですが、同じシームレス=製品の表面に縫い目を持たないシュラフと言っても、ダウンと化繊によって異なる技術でアプローチしているようです(詳細は、モンベルのWEBサイトをご覧ください)。
現在、モンベルのシュラフは全てこのシームレスに置き換わっています。
このラインアップの中から、「化繊」で「厳冬期用でも夏用でもない=それほど嵩張らず、そこそこ暖かい」という条件で検討した結果、#3を選ぶことになりました。
画像出典: モンベル
素材 | 表地/30デニール・スーパーマルチ・ポリエステル・タフタ[はっ水加工]、裏地/30デニール・スーパーマルチ・ポリエステル・タフタ、中綿/エクセロフト® |
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重量 | 933g(963g) ()内はスタッフバッグを含む総重量 |
カラー | ブルーグリーン(BASM)、レッド(SURD) |
バリエーション | R/ZIP(右ジッパー)、L/ZIP(左ジッパー) |
収納サイズ | ∅17×34cm(6.8L) |
使用温度 | 快適温度/5℃、使用可能温度/0℃ |
比較表を眺めているとどうしても暖かい製品に目がいってしまい、大は小を兼ねる的な考えに流れてしまいそうになる僕でしたが、なんとか制止。無事に#3をポチりました。
サムネは緑ですが、買ったのは赤です笑
実際にキャンプで使用したら、また感想を共有してみたいと思います。
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20年ほど前、今はラインアップには存在しない#4を所有していました。今回購入した#3よりも暖かい時期で使う製品です。当時唯一持っていたシュラフ#4を持って、初秋とはいえ無謀にも廻り目平※にキャンプに行き、凍えるような夜を過ごしたことがあります。シュラフを買う時はいつもあの夜を思い出すのですが、厳冬期用シュラフばかり買ってしまうのは、この経験があるからなのかも知れません……。
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【追記】2023年10月30日
10月初旬、大山山麓のキャンプ場で使ってみました。状況としては、閉じた前室、地面(芝生)にコット、スリーピングマットなし、気温は10度前後といった感じ。
製品スペックにある「快適気温」は5度なので、じゅうぶん快適に眠れるはずです。
が、実際には少し寒さを感じました。ただし理由があります。
僕がシュラフを買う際にモンベルを選ぶ理由として、伸縮性を重視するからということは先に書きました。モンベルのシュラフは「スーパースパイラルストレッチ™システム」により、他社製品よりも伸縮性が高い(はずな)のです。
しかし、今回買った#3には伸縮性が全く感じられなかったんですよね。それゆえ内部、特に脚部が窮屈に感じました。僕の行儀の悪い足を落ち着かせてやるには、ファスナーを開けて外に出してやるほかなく。
ファスナーを完全に閉じた状態ではじめて快適温度5度となるわけですから、寒かったのは僕の使い方のせいなのですが……伸縮性がもう少しあればと少し残念に感じている次第です。
- 長野県南佐久郡川上村、標高1600mに位置する。ロッククライミングで人気のスポット。