T町の土地と家、そしてその周りを建築家に見てもらった

キャンプハウスの候補地として考えているT町の土地と家を、友人の建築家夫婦に見てもらいました。

以前のエントリーでも少し触れましたが、彼らにチェックしてもらった点は以下の2つ。

  • 既存の家の状態(リフォーム、リノベーションの可能性)
  • 両隣りに建つ古いビルの状態とリスク

この2つのうち、特に安全性に関わる後者についての見解を求めたところ、結論としては、次のようなものでした。

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家を建てるには良い土地とは言えない

T町の家が建っている土地そのものには大きな問題はありません。あまり強い地盤ではなく、家を建てるとしたらしっかりとした基礎が必要になるだろう、といった程度のものでした。

問題なのは、両隣りに建つ古いビル。向かって右側に3階建て、左側に4階建てのビルです。

CAMP HOUSE/T町の土地と家、そしてその周りを建築家に見てもらった

写真は2階の部屋から中庭を見たもの。分かりにくいですが、右上にある白い壁が3階建てのビル、左側の白い壁が4階建てのビルです。まさにサンドイッチ状態。

この二つの建物をじっくり見たうえでの彼らの意見は、「大きな地震があった場合、周囲のビルの倒壊リスクはかなり高いと思う」というものでした。

2011年の東日本、今年(2016年)の熊本と立て続けに大きな地震が起きている今、「まー、地震なんてそうそう起きないし、大丈夫でしょ」と楽観的に考えるわけにはいきません。

彼らの意見を受けて、もう一度しっかり考えてみることにしました。

周辺環境で土地の価値が下がるという事実

T町の家は、背の高いビルに挟まれているため、日照時間が短いという問題もあります。

実際に建築家の友人が調べたところ、「冬至の頃の日照時間は、2時間程度だろう」とのことでした。

日照時間の短さで言えば、いま僕たちが暮しているアパートに勝る部屋はないでしょうし(涙)、生活の品質という観点で考えれば大きな問題ではあるものの、設計を工夫するなど何らかの対策をとることは可能です。

しかし、隣りに建つビルの倒壊リスクが大きいために家を建てることができない、というのは非常に大きな問題と言えるのではないでしょうか。

もちろん、建築家の友人も「法律上は建てられないことはない」と言っていましたし、倒壊のリスクを無視するか、リスクを排除できる家がつくれるなら、建てられないことはありません。

それにしてもね。

もし、T町の家に暮していて、「家も古くなったし、改築するか」となった場合に、「いや、awさん、この土地は危険だから出て行ったほうがいいですよ」と言われたら(悲)。

妨害予防請求権

妨害予防請求権といって、予防措置をとるよう隣人に請求する権利が法律上認められているようですが、それらのビルの持ち主と争ったり、彼らを責めるつもりは今のところ全くありません。が、その建造物の存在によって、T町の土地の住宅地としての価値が限りなくゼロになってしまうというのは、やはり悲しい話です。

こんな話は、日本中にたくさんあるんでしょうね。

キャンプハウスの土地は、再び白紙に戻りそうです。

[追記 2016.8.29]

耐震補強工事に関するテレビを見ていたところ、震度5程度の地震で倒壊したビルの所有者に、周囲の建造物に被害を与えたということで損害賠償命令が出たという民事裁判の判例がある、と知りました。上記の予防措置をとっていなかった、ということなんでしょうかね。

aw

Live in Tottori-Pref, JPN. Love Camp, Sandwich, Coffee, Beer and Scotch on the rock. Pursuing Self-Sufficiency Life.

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