THE NORTH FACE Mountain35の修繕 – シームテープの貼付と加水分解ベトベト対策
THE NORTH FACE Mountain35の修繕、フライシートの劣化したシームテープを剥がし終えた前回からの続きです。
今回はシームテープを貼り直し、加水分解を起こしてベトベトになった生地を”何とか”します。
シームテープを貼る
今回購入したシームテープはこちら。
幅20ミリ、長さは30メートルです。余裕を持って縫い目をカバーできるように広めの幅のものが欲しかったのですが、意外と他のサイズの選択肢はありませんでした。まあ、使ってみたあとの感想としては、20ミリが最適ではありましたが。
さて、作業に必要な道具はこちら。
シムテープ、アイロン、布。写真には写っていませんが、シームテープをカットするハサミも必要です。
まず、シームテープを縫い目の上に置きます。
この時、シームテープを切り離してはいけません。シームテープは熱して初めて粘着力を生じさせます。つまり、熱する前はどちらに粘着力があるのか分からないのです。
巻いてある状態で内側になっている側に粘着力が生じるようになっているので、切り離さなければ「あれ、どっちだったっけ?」という事態を防ぐことができます。
置いたシームテープの上に、ズレないように布を静かに置き、その上からアイロンをかけていきます。
シームテープの種類やアイロンにもよりますが、僕はアイロンの温度は高めに設定し、一か所につき10秒前後、動かさすに熱しました。
シームテープのズレが気になる場合は、一部分だけを熱して軽く固定してから布をめくり、ズレていたら修正するというやり方が良いと思います。
布をはがしてみると、
おお! ばっちりくっついてる!
が、よーく見てみると、テント生地のシワが深い部分とシームテープが密着していない部分が散見されます。下の写真だと中央あたりに何か所かありますね。
こういう場合は、シームテープが十分に熱されて柔らかくなっている状態だと、指で軽く押してやるだけで、生地の凹凸に沿って密着してくれます。
フライシートは長年の使用で生地が固くなっていたので、アイロンで押さえただけでは縫い目にできた凹凸とシームテープを密着させることが難しく、この「指押さえ」を多用しながら、作業を進めていきました。
フライシートのほぼすべての縫い目(もともとシームテープが貼ってあった縫い目)にシームテープを貼るまでの所要時間は、およそ2時間。夢中になって作業していたので、あっという間でした。
加水分解でベトベトの生地を”何とか”する
続いて、ベトベト感の対策です。
長年の使用とテキトーな管理のためにフライシートが加水分解を起こし、内側がベトベトになってしまったので、これを改善したいなと。
調べてみると、加水分解を起こしたテントやタープなどのリペアを請け負う会社や、改善するための商品、手法は複数ありました。
もっとも手軽に真似できそうな方法としては、重曹を溶いた水に浸して加水分解したPUコーティングを除去する、というものなのですが、我が家にはフライシートを浸せるサイズの容器がない。浴槽がベストですが、お風呂に入れなくなりますしね。。
そこで今回は劣化したコーティングの除去は諦め、その上から何かをコーティングすることでベトベトする状態を改善させることはできないかと考えました。
調べてみると、シリコンスプレーを塗布して対処されている方を発見。
さっそく近所のホムセンでシリコンスプレーを買い、
晴れた日に(かなり久しぶりに訪れた)柳茶屋キャンプ場で、フライシートを裏にしてテントを設営し、シリコンスプレーを塗布。
フライシートが裏返しになってても、それほど違和感ないですね(笑)
2本買っていたのですが、ちょうど使い切る感じでした。3本あればもう少し丁寧に塗布できたかな、というくらい。
写真に写せないのが残念ですが、めちゃめちゃサラサラの手触りになりました! まあ、シリコンを塗布してるわけですから当然なのですが。
触れると少し手に移ってしまうので、しっかり乾燥して固着するように1時間ほどそのままにしてから撤収。これまでベトベトして難儀していた撤収も、非常にスムーズにできるようになりました。
抜本的な解決策ではありませんが、一時しのぎとしては非常に良い方法ではないでしょうか。もちろん、時間が経つことでどのような状態に変わるのかは注意しておく必要があります。
残るは、丸窓
残るは、前室にある丸い窓。
透明(だったけど、経年劣化で乳白色になっていた)ビニールがあったのですが、雪中キャンプ時に剥がれ落ち、風で吹き飛んで紛失。ぽっかり開いています。
代わりになるビニール素材を探していますが、未だに見つけられていません。
防寒用のカーテンに使われているような厚手のビニールを、量り売りしてるお店が近所にあればいいんですけどね。カーテンそのものだと、必要量に対して大き過ぎますしねぇ。
と思って、内装屋さんをやっている友人に「30センチ四方の厚手のビニールないかな」と聞いたところ、「あるよ」と。
聞いてみるもんですね〜。
ただ、手配に少し時間がかかるようなので、Mountain35を使う予定の今月末のキャンプには間に合わなさそう。
まあ、ものすごく寒い時期でなければ、ここが開いてても問題ないんですけどね。実際、2月の雪中キャンプの時は開いてたわけですし(笑)。
参考記事:
・明日釣り行くんで会社休みます 「加水分解を起こしたベタベタのテント・フライシートにシリコンスプレーは効くのだろうか?」
・ソロキャンプがしたくなったので 「テントのべたつきを修理する」
はじめまして、いつも楽しく拝見させて頂いています(^^)
丸窓のビニールなんですが、ホムセンで切売りしている、テーブルクロスはダメですか?厚みも色々あったような、、、
くろえさん、初めまして! コメントありがとうございます。
> ホムセンで切売りしている、テーブルクロス
あ、本当ですね! それならいけると思います! 僕が回った2軒のホムセンにはなかったのですが、少し離れたところにあるインテリアや家具も扱っているホムセンならあるかも知れませんので、近く寄ってみたいと思います! ありがとうございます 🙂