フェールラーベンのジャケットを焚き火用ウェアとして検討してみる
最近、ソロキャンプ(ソログルキャン含む)では焚き火台を使うことはもうほとんどなく(個人的に暖をとるためにsolo stoveを使うことはあります)、たいてい直火で焚き火を楽しんでいます。直火の焚き火ができないなら、もう焚き火はなくてもいい、というくらいのスタンスです。
直火の焚き火はサイズに制限がないので炎も大きくなりますし、薪を現地調達すると乾燥し切っていないものが混入するので、どうしても火の粉が飛びやすくなります。そうなると、焚き火の時に着るウェアの選定が重要になってきます。
というわけで今日は、焚き火の時に何を着るべきか、について考えてみたいと思います。
焚き火の時に着てはいけないものと言えば、レインウェアなどに代表されるナイロン製の衣類ですよね。少し大きめの火の粉が付着すると、すぐに穴が空いてしまいますから、レインウェアとしての機能を失いかねません。
とはいえこの時期、野外で焚き火をしていると雨や雪が降ってくるなんてことは珍しくありませんから、防水性能も欲しい。
さらに言うと、あまり厚手のジャケットだと焚き火の暖かさを通しづらくなり、「焚き火してるのに暖かくない」なんてことにもなりかねません。
整理すると、火の粉に強く、ナイロンではないが防水性能がある生地で、極端な厚手でもないジャケット、ということになります。
FJALLRAVENのジャケット一択
いろいろと書きましたが、僕の中ではもう「コレ!」というのは決まっており(笑)。
フェールラーベン(FJALLRAVEN/Fjällräven)のG1000を使用したジャケットです。
G1000はFjällräven Raven28というバックパックの記事でも書きましたが、高密度に織り込まれたポリコットンで、ワックスを塗布することで撥水性や耐久性を高めることができる、フェールラーベン独自の生地。
さきほど書いた「火の粉に強く」「防水性能を持っている」生地が使用されたジャケットというわけです。
その中からawの好みで、以下の4アイテムをピックアップしてみました(既に主な特徴を評価済み)。
モデル | 保温 | 重量 | 脱着 | |
---|---|---|---|---|
Luhkka | ◎ (中綿入り) |
△ (1,110g) |
○ | |
Singi Anorak | ○ | ○ (960g) |
△ | |
Greenland Jacket | △ | ◎ 750g |
◎ | |
Ovik Stretch Padded Jacket |
◎ (中綿入り) |
○ (1,100g) |
◎ |
Luhkka | |
---|---|
保温 | ◎ (中綿入り) |
重量 | △ 1,110g |
脱着 | ○ |
Singi Anorak |
|
保温 | ○ |
重量 | ○ 960g |
脱着 | △ |
Greenland Jacket | |
保温 | △ |
重量 | ◎ 750g |
脱着 | ◎ |
Ovik Stretch Padded Jacket |
|
保温 | ◎ (中綿入り) |
重量 | ○ 1,100g |
脱着 | ◎ |
個々に見ていきます。
Luhkka
現時点で僕が一番欲しいと思っているのが、ポンチョスタイルのこちらの製品、Luhkka(読み方が……)。
北極圏の少数民族サーミ族の伝統衣装で、風よけのケープをイメージしてデザインされた製品です。
椅子に座った状態であれば足まですっぽり体を覆うことができますし、中綿入り、ファー付きの大きなフード、フリース裏地付きのチェストポケットなど、保温性を高めるポイントがたくさん。厳冬期でなければ、これでそのまま眠れるかも。
腕を通さず着用するので、脱着もそれほど苦なくできるのではと想像していますが、どうなんでしょうね。
僕がまだポンチョを持っていないのも、このアイテムに強い関心を持っている理由なんですが、僕のような風体の男が日常生活の中で使うのは少しハードルが高そうな気がしております……。
Singi Anorak
次はプルオーバータイプのアノラック、Singi Anorak。
バックパックを背負っても傷まないよう肩部分が2重になって補強されていること、ファーの付いた大きなフードなど、椅子に座って焚き火に当たっている時というよりは、悪天候下で体を動かしている時の着用を想定してデザインされたジャケットです。
フードのドローコードや、前身頃のジップオープナーはかなり大ぶりで、グローブをはめている時でも確実に操作できそうですね。
前面にかなり大きなカンガルーポケットがあるので、キャンプ中なにかと紛失しやすい小物をまとめて入れられるのもポイント。
プルオーバーということで脱着がやや面倒そうですが、脇の部分にベンチレーションがあり、脱ぐことなく体温調整できるようになっています。
先に紹介したLuhkkaに比べて日常使いしやすそう、且つ、雪の積もった森林キャンプに非常に合いそうな見た目のSingi Anorakは僕の所有欲をかなり刺激していますが、これまでの経験上、プルオーバーはやはり使い勝手に難ありなんですよね〜。
Greenland Jacket
3つ目は、今回ピックアップしたアイテムの中で最も汎用性が高そうなGreenland Jacket(これならすんなり読めますね笑)。
体にそうようなややタイト目のシルエットは、フードがなければシャツと間違えてしまいそうな佇まい。
とはいえ、肩と肘の部分は生地を二重にして補強されていますし、フロントのジップにはプロテクションフラップが付いていて風の入り込みを防止+ライニング(裏地)にはパイルフリースを使用するなど保温性も確保。寒い時期のアウトドアアクティビティでの使用も問題なさそうです。
ただ、今回セレクトした製品の中では最も食指の動かないアイテム。なぜかと言えば、僕の愛するBarbourのビデイルジャケットとやや被るから。
軽いし、稼働率も高そうで、魅力的な一着なんですけどね。
Ovik Stretch Padded Jacket
見るからに暖かそうなOvik Stretch Padded Jacketが最後の1着。
フェールラーベンが「厳寒期のアウトドアのアクティビティに最適です」と言うように、防寒・保温性能にフォーカスされたアイテムなのですが、袖や背中、ポケット部分にストレッチ性のある生地を使用したり、さらには中綿にまでストレッチ性のあるSupreme Microloftを採用するなど、伸縮性にも注力しています。
アウターで防寒性を追求するとどうしても動きやすさが犠牲になってしまいがちなのですが、そこがしっかりカバーされているわけですね。
実物を手にしたことがなく確かなことは言えないのですが、かなり肉厚な印象なので、もしかすると焚火時の使用には適さないかも知れません。どちらかと言うと、この時期の朝の犬の散歩に欲しいです(笑)。
・・・
いずれのアイテムもポリコットンであるG1000が主素材、経年変化を楽しめるジャケットです。そういう意味でも僕好み。
これからの長い(であろう)焚火キャンプライフを一緒に歩めるジャケットを迎えたいな〜、と新年早々、物欲に浸っております。