「図解 焚火料理大全」を読んでみた
焚き火はキャンプの楽しみの一つで、それは、大人から子どもまでをなぜか魅了する「火遊び」という遊びに属すからだと思いますが、料理のためのツールとして考えると、焚き火の見方、扱い方ってずいぶんと変わります。ただただ燃やしていればいいだけでなく、火力を考えないといけなくなるわけですから。
図解 焚火料理大全
先日、書棚を整理していたら、数年前に友人から貰った(正確には借りパク……スミマセン)本が出てきました。
筆者の本山賢司さんは、広告代理店勤務を経てフリーのイラストレーターになった方で、筋金入りのアウトドア好き。この本以外にも、野遊びに関するいくつかの本を出されています。
焚き火の心得、野遊びの態度
著者が購入したという山梨県の標高900メートル付近の山腹を、ブック・マウンティンと名付けて野遊び専用フィールドとし(羨まし)、そこでの体験と、長年の野遊び経験から得た学びが書かれている本書。
筆者の焚火道具。イラストがカラーなのはこのページのみ
初期の焚き火から鎮火に近づいた状態まで、焚き火の状態に合わせた(ナルホド、料理に焚き火を合わせるのではなく、焚き火の状態に合わせるのねとガッテンの)100近いレシピが、鉛筆のタッチがすばらしい手描きのイラストと共に掲載されています。
「地魚を包んで、ロールキャベツ」P130より
レシピは「よーし、次はこれ作るどー!」というよりは、読み物として楽しむものという印象。
個人的にはレシピとは別の、自然に負担をかけない着火から鎮火までのスケジュール立てや、水場のない場所での食器の片付け方といった、本来の野遊びの態度に関する記述にすごく価値があると感じました。
冒頭に書いた「ただただ燃やしていればいいだけでなく、火力を考えないといけなくなるわけですから。」という焚き火に対してビビった僕の態度について、著者は、
焚き火という方法を用いるために、難しいと思われがちだが、ちがう。焚き火は単なるツールに過ぎない。だから家庭用のコンロで十分に出来る類の料理である。台所の場合なら設備が整い過ぎているくらいだ。(「はじめに」より引用)
と答えています。こんなセリフをさらっと言えるようなオッサンなりたいもんです。そのためには実践しないと、ですね。
最後に掲載されているレシピから、ソソられるものを幾つかご紹介します。
- パルメザンそら豆
- アンチョビ湯豆腐
- 焚き火チャーシュー
- ブロッコリーの茎
- キハダマグロのカマ焼き
- 焚き火カレー
- 台湾屋台式素麺
- トマトのオムレツ
- 野菜シュウマイ
- 爆弾
僕も野遊び専用フィールド、欲しい〜!