キャンプ道具の積載問題を考えてみた(ルーフボックス編)
今年のゴールデンウィークが始まりましたね。
かなりいい天気なので、どこかに遠出したいなーと思ったりもしますが、大型連休はキャンプ場はもちろん、どこに行っても混んでいるので、家の大掃除や近所の商店街のイベントに顔を出したりなど、毎年、地味な過ごし方をしています。
さて今日は、家族みんなで出かける時につかっている車(日産デュアリス)に関する問題、すなわち、キャンプ道具が乗り切らないという大問題について。
この問題は2つに分解できます。
ひとつは、Peregrin Furnitureのベンチが載らないこと。
子どもがひとりで座っても倒れたりする心配が少ないので、我が家のファミキャンでは必須アイテムと考えていますが、デュアリスには載りません。ただし、ベンチシートを持っていかないという決断をすれば、この問題は即座に解決します。近所の広場にデイキャンプに出かけるといった場合は、まあそれでもいいわけです。
もうひとつの問題は、単純にラゲージスペースが小さいために、ファミキャンに必要な荷物が載らない、というもの。無理やり詰め込むので、ドアを開けると荷物がどさっと落ちてきたりします(涙)。インスタなどで見かける美しい車載picなんて夢のまた夢……。
デュアリスは定員5名の車ですが、運転手(たいてい僕)、トム(妻)、こども(チャイルドシートを使っている)、犬(クレートに入っている)の合計3人+1匹で、座席は満杯。犬をクレートから出して、助手席に座ったトムの足下にいさせれば、後部座席の片側を倒すことでラゲージスペースが増やせますが、その乗員レイアウトは寂しがりやの子どもが承認しないでしょう。
将来、もし子どもが増えたら、チャイルドシートやキッズシートの使用のため、犬を足下に置いたとしても後部座席は倒せなくなり、収容できる荷物は現在と変わらないまま。
荷物そのものや載せ方を工夫する余地はたくさんありますが、今後、ファミキャンにおいては荷物が増えることはあっても減ることはないと思われます。
ゆえに、解決すべき方向性としては、
「座席を倒したりすることなく(乗員数を減らすことなく)、ラゲージスペースを拡大する」
ということになります。
となると、考えられる解決策としては、
- 車の外部にラゲージスペースを追加する=ルーフボックスを導入する
- ラゲージスペースの大きな車に買い換える
の2つ。
それぞれを導入/実施した場合のメリット/デメリットを考えてみました。
ルーフボックスの場合 | |
---|---|
メリット・買い替えに比べ得て導入コストが安い ・ルーフバーだけにすれば、車長を超える荷物も載せられる |
デメリット・荷物の出し入れが大変(雨天時の収納は考えたくもない) ・車を買い替えたら使えなくなる場合がある |
車買い替えの場合 | |
メリット正しく選択すれば、ラゲージスペース以外の問題点も同時に解消できる | デメリットまとまったお金が必要 |
どちらを採用するにしても、一長一短。それぞれのより具体的な内容をチェックして、検討を深めてみたいと思います。
まずは、ひとつめの、「ルーフボックスを導入する」について。
ルーフボックスの選択肢は、THULE(スーリー)、Terzo(テルッツォ)、inno(イノー)の3つに絞られるようです。
一つずつ見てみます。
Thule(スーリー)
Thuleは、スウェーデンに本社を置く、世界最大のルーフキャリアメーカー。ちなみにThuleは実際には「トューレ」に近い発音だそう。
さて、メーカーサイトと輸入代理店(阿部商会)、それぞれのサイトで見ると、オススメや適合商品として表示される製品が少し違っていますが、まず、ベースキャリアはこの組み合わせが一番お手頃価格です。
フット | 754 | ¥19,000 | 合計 ¥33,000 |
---|---|---|---|
バー | 762 スクエアバー |
¥7,000 | |
その他取り付けに 必要な部品 |
1454 | ¥7,000 |
このベースキャリアを車に取り付ければ、今回検討しているルーフボックスだけでなく、ルーフバスケット、スノーボードやスキー板、カヤックやサーフボード、自転車などを載せるキャリアを取り付けることができます。
「夢が広がるなぁ」とワクワク妄想しながら見ていたら、ちょっと高価ですが、こんなベースキャリア(ルーフバー)が。
キャンプ道具をルーフボックスに詰め込むとかなりの重さになると思いますが、これなら車の真上に載せるよりも少し楽になりそうです。ただし、コストは倍以上になりますが。
次にキャンプ道具を入れるルーフボックスを見てみます。
ラインアップは、”最高峰のデザインと機能性を備えた特別なルーフボックス”「Thule Excellence XT」、”空力特性に優れ、スマートでスポーティなルーフボックス”「Thule Dynamic」、”Thule No1を誇る大容量ルーフボックスモデル”「Thule Motion XT」、”あらゆるニーズに応える機能的なルーフボックス”「Thule Touring」、”丸めて持ち運ぶことができる、折りたたみ式ルーフボックス”「Thule Ranger90」、”スキーの積載に最適な折りたたみ式ルーフボックス”「Thule Ranger500」の6つのシリーズがあり、最初の4つはハードタイプ、残り2つ(Ranger)はソフトタイプです。
“”内のコピーはThule社WEBサイトより引用
はじめは、使わない時は車から降ろして畳んでしまっておけるソフトタイプに注目しましたが、500、900ともにサイズが合わず(=ベンチが入らず)。で、却下。
ハードタイプは「Touring」以外のシリーズは、すべて10万円オーバーと高額。で、却下。
残った「Touring」シリーズの中では、長さ196✕幅78✕高さ43cm(420リットル)で、実勢価格が8万円台と、サイズ・容量と価格のバランスが良いTouring L(780)が良さそうです。
画像出典:Amazon
この製品を採用した場合、ベースキャリアとルーフボックス合わせて、要する費用は12万円前後になります。
Terzo(テルッツォ)
Terzoは、自動車部品メーカーPIAAのカーキャリアブランド。つまり日本製品です。Thuleと同じく、知らない人が一見して正確に読める名前ではないですよね(笑)。
(20歳頃という大昔に、当時乗っていたハイラックスサーフでTerzoのベースキャリアを使っていたことがあります。サーフボードを数回載せただけですぐに人に譲ったという顛末でしたが)
さて、Thuleと同じように、まずはベースキャリアの情報から。日産デュアリスの適合商品として表示された製品ですが、EB3というバーの詳細情報がいくら検索しても出てきませんでした(*)。
フット | EF14BL | ¥11,000 | 合計 ¥22,000 |
---|---|---|---|
バー | EB3 | ¥5,500 | |
取り付けホルダー | EH367 | ¥5,500 |
出典:PIAA
Thuleよりも1万円ほど安いです。
つづいてルーフボックスをチェックします。
一見したところ、Terzoの製品は高さが抑えられたものが多いようです。スノーボードやスキーなどを載せるには十分な高さだと思われますが、キャンプ道具のように様々な形状、サイズが考えられる場合、ある程度の高さがあったほうが安心です。
となると、エアロGTという製品が選択肢として残るわけですが、Thuleと何が違うのかと言われたら、あまり差異を見出せないのも正直なところ(もちろん、デザインや仕様は全然違うのですが)。
そこで今回は、Terzoがリリースしている「バミューダフレックス」というソフトタイプのルーフボックスに注目してみたいと思います。
ソフトタイプはThuleもリリースしていますが、前述のとおり、僕が想定する用途とサイズがミスマッチでした。しかし、Terzoのバミューダフレックスは2サイズあり、5700という大きな製品だと、181×77×45cmとバッチリ。
ハードタイプのルーフボックスをイメージしていると、見た目が「?」という感じもしますが、実際に車に載っているところを見ると、違和感はありません。
画像出典:PIAA
むしろ、ずっと見ているとこちらのほうが格好良く見えてきました。
取り付け方法や荷物の積載の仕方は動画を見るとわかりやすいですね。
荷物を横からしか入れられないのは少し不便ですが、組み立ては簡単そうだし、使わない時は車から降ろし専用ケースに入れてコンパクトに収納できるし、車に載せている時でも荷物がなければペチャンコにして車高を抑えられるし、性能も利便性もなかなか良さそう。
この製品を採用した場合、ベースキャリアとルーフボックス合わせて、要する費用は8万円前後になります。Thuleの2/3ですね。
inno(イノー)
innoは、カーメイトという自動車用品メーカーが展開するカーキャリアブランドです。
調べてみたところ、残念ながら、デュアリスに適合する製品はありませんでした。。
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というわけで、ルーフボックス案を採用するなら、ThuleかTerzoの二択。どちらも条件、希望を満たしてくれる製品ではあります。あとは財布事情と好みの問題ですね。
さて、次はふたつ目の選択肢である、「ラゲージスペースの大きな車に買い換える」について検討してみたいと思います。
* EB3の価格について:適合製品リストに合計金額が表示されていたので、フットと取り付けホルダーの価格を引いて計算
* 参考記事:WEB CARTOP「高さ制限のある駐車場でもOK! 中身を降ろすと薄く折り畳める革命的ルーフボックス」