フジカハイペット KSP-229-21C-J2Rの給油問題
まだまだキャンプ場の夜は寒いけれど、冬から春に変わるこの季節は、テント用ストーブの最後の出番。キャンプでも使えるし、将来の我が家(=キャンプハウス)にはもってこい!と思って買ったのが、株式会社フジカのハイペット。
ご覧のとおり、近頃ホムセンで見かける石油ストーブとは一線を画すデザイン。
主なスペックを掲載しておきますね。
暖房出力(発熱量) | 2.5kw(2150kcal/時) |
---|---|
使用燃料 | 灯油(JIS1号) |
燃料タンク量 | 3.6リットル(安全量。最大4.1リットル) |
燃料消費量 | 0.26リットル/時 |
連続燃焼時間 | 10〜12時間(フル給油時) |
重量 | 5.5kg(タンクが空の場合) |
サイズ | 幅310×奥行き310×高さ432mm |
その他 | 耐震自動消火装置付き |
最近あまり見かけなくなった、懐かしい感じの半円形の燃焼筒が放つ熱量はかなりもので、本当に部屋がすぐ暖まります。
天板は二つのパーツで構成されていて、全て取り外しできます。
まず、中央のパーツ。この状態でヤカンを置くと、驚くほど早くお湯が沸きます。
さらに外側も外れます。
ここまで外すと、熱がダイレクトに上がってきます。その熱量は上から覗き込むだけで火傷しそうなほど。すごいパワーです。この状態に五徳をセットすれば、鍋を置いたり網を置いたりできるらしいです。
ちなみに五徳はこちらがジャストフィットとか。
燃料タンクが一体式の、いわゆるダルマストーブですが、非常にコンパクト且つ5.6kgと軽量なので、給油時の持ち運びも楽。
タンクには3.6リットルの灯油が入り、消費燃料はカタログ値で0.26リットル/時なので、計算上、一度の給油で12時間ほどもつとのこと。実際使用した感覚値では10時間ちょっとくらいな気がします。
1泊キャンプでの使用なら出発前の給油で問題なし、自宅でふつう使いする場合は2日に一度くらいは給油をする必要がありそうですね。
とにかくコンパクトで、しかも非常に暖かいので、雪中キャンプなどの極寒環境でのキャンプには必ず持っていきますね。
が、この給油に関しては、多くのフジカユーザーが困っている様子。ご多分に洩れず、僕もそうです。それはなぜか。
給油口が小さい!
唯一にして最大の理由が、給油口が小さい、ということ。
この蓋を外すと、給油口が現れます。
ホコリだらけのお見苦しい写真をお詫びします<(_ _)>
写真のとおり、給油口は2cm程度。チョット白くなっているところは僕が無理にポンプの口などを入れようとして塗装が剥がれてしまったところです。
我が家で使用している電動の給油ポンプは入りません。
漏斗を使えばいいのですが、給油口とその上にある部品(下写真の中央に見えるシルバーの円盤のようなもの)までの高さがないため、漏斗をまっすぐにセットすることができません。
ホムセンで一番小さな漏斗を購入しましたが、それでも給油口に斜めに差し込む感じ。
斜めにセットするしかないので、漏斗本来の容量の半分程度しか漏斗に灯油が流し込めず、勢いよく灯油を供給する電動ポンプが使えません(漏斗から灯油が溢れでてしまう)。結果、重いポリタンクを持ち上げてチョロチョロと流し込むしかないわけです。
解決策はあるのか?
タカギ ポリカンポンプ
「フジカ 給油」などで検索すると検索結果上位に出てくるのが「タカギ(takagi) ポリカンポンプ D089RF」。これが最も手堅く、最も人気の、最も手早い解決策であることは間違いないでしょう。
手でポンプを押して高めた空気圧を利用して、細いガン式ノズルから給油できます。ユーザーのレビューを見てもみなさん概ね満足しているご様子。
やはりコレしかないか…。
独自の解決策を模索します
思わずポチリそうになりましたが、ギリギリで思いとどまりました。みんなと同じ方法で解決したって面白くないじゃないか!(別に面白い必要はないのですが)
自宅で他の石油ストーブやヒーターに使用している電動給油ポンプは自動で停止してくれるし、ふつうに使いやすいシロモノ。できればこれを活かしたい。
となれば、フジカ本体にもフィットし、且つ電動給油ポンプからの灯油供給量に耐えうる漏斗をつくればいいじゃないか!?
3Dプリンタによる自作漏斗
しかしそう簡単につくることはできません(不器用だから)。
そこで考えたのが、近年よくその名を耳にする「3Dプリンタ」を使用して、自分の欲しいデザインの漏斗をつくる方法です。
残念ながら僕は3Dプリンタを持っていませんが、調べてみると僕の住む鳥取市にファブラボがあることが判明!
ファブラボとは、3Dプリンタやレーザー加工機などのデジタル機器が完備され、使用することができる施設のこと。基本的にはオープンコミュニティの考え方(施設・設備が使用できる代わりにそこで得られた経験や知見をオープンにして共有し、ものづくりを世界的に高めていこうというもの。誰もが参加して編纂できるWikipediaに似ている)で運営されています。
よし、自分でデザインしたフジカ専用漏斗をつくろう! さっそくファブラボに連絡をとった僕なのでした。
.
フジカハイペット KSP-229-21C-J2R関連記事
フジカハイペット KSP-229-21C-J2Rの給油問題 [解決編]フジカの給油問題を自力で解決しようと、3Dプリンタとレーザーカッターの使い方を学ぶためにファブラボとっとりに連絡したのですが……はてさて。
フジカハイペット KSP-229-21C-J2Rの給油問題 [超!解決編]とある親切な方が「フジカハイペットの給油なら、これが使えるのでは?」とコメントをくださり。さっそく試してみました!はてさて。
フジカハイペット KSP-229-21C-J2Rの芯調整今シーズン初フジカ! と思いきや、どうも調子が悪いぽい。フジカの上部をバラして、芯の調整にチャレンジしてみました!はてさて。
(結局)タカギポリカンポンプ D089RFを買ってみた給油しづらいフジカハイペットの真の救世主「タカギポリカンポンプ」、結局買ってしまいました(笑)。実際に使ってみて、本当に驚きました! なぜなら……
初めまして!
フジカハイペットを検索していてここにたどり着きました。
自分はKSP-1を所有しており現行のフジカとの違いを調べるために現行品を使用されているサイトを探していたので此方の画像や使用方法などは非常に参考になりました。ありがとうございます。
参考になるかは判りませんが、自分が所有するKSP-1はランタンで有名なコールマンが販売しているフューエルファネルが具合良く収まるので給油時に愛用しています。
本来はガソリン用のモノで不純物がタンク内に入らないようフィルターが付いているので便利だと思います。
また、今も販売しているかは判りませんがダイソーの介護用品売り場で売っていた。斜めに伸びた漏斗もフィルターこそありませんが差し込みやすく広口で使いやすいです。
現行品と一昔前のKSP-1の燃料キャップの位置が同じところにあるのであれば上記の二つはお勧めです!(画像見た感じではほぼ同じかな?)
G3さん、
初めまして! コメント、というか、素晴らしい情報をありがとうございます!
いや〜、全然調べ方が足りなかったですね。コールマンにそんな商品があるとは全然知りませんでした。それほど高価なものではなさそうですし、さっそく試してみたいと思います。ダイソーも自宅の近くにありますので、週末にさっそく行ってみますね。
ありがとうございます〜! 🙂