キャンプで暖房器具を使うのは邪道か
先日の雪中キャンプは、過去最高の環境・条件だったことは記事に書きました。
毎年2月になると、いや年が明けたくらいから、僕の脳ミソの80%くらいは雪中キャンプについて考えることに費やされてしまうんですが、さすがに4年目になると落ち着いたもので。
リストアップも楽々、バックパックひとつに全てを詰め込むことができました。
これは、昨年の12月にバックパックキャンプ(しかも犬連れ)で山に行ったら、期せずして雪中キャンプになってしまったということで、シミュレーション? リハーサル? というか本番! ができてしまったのが大きいですね。
雪中キャンプに暖房器具は邪道か
これまで毎年、雪中キャンプをしてきましたが、回を重ねるごとに道具が少なくなってきました。
雪中キャンプを始めたころは、やっぱり、何が必要で何が不要なのかハッキリ分からないこともあって、とりあえず持って行ったという道具も結構あったんですよね。
どれくらい寒いのか、防寒着を着るだけでいいのか、寝床はどうすればいいのか全く分からず手探りで。
それで、こんなどうしようもない寝床だったわけですが(笑) —「雪中キャンプに行ってきた」
そんなわけで、石油ストーブ(フジカハイペット)を購入し、秋から冬にかけてのソロキャンプにはいつも持って行ってました。
足下に置いておけばポカポカと暖かいし、簡単な調理ができ、お湯も沸かせると良いこと尽くし。
先日の雪中キャンプでも仲間の一人が石油ストーブで調理していた
でもねぇ。
ある頃から、石油ストーブを使ってまで、自然の中で食事したり寝泊りするのってどうなのかな、と疑問が生じまして。
世の中を見渡せば、AC電源設備のあるキャンプ場で、テントにコタツやファンヒーター、ホットカーペットなどを持ち込んで使っている人もいます。
最初は「そこまでして……」と思っていたんですが、よく考えてみると、石油か電気かの違いだけで、キャンプで暖房器具を使うという点ではなんら変わりないんですよね。
ある友人は、先日の雪中キャンプで電熱ベストを着用してましたし(彼はきっと、それなしでは氷点下7度の中、ハンモック泊できなかったでしょう)。
では暖房器具を使うのが邪道か、と問われれば、防寒着をたくさん着込み、バラクラバかぶって、ホッカイロを貼り付けて、靴下も二重に履いたり……、それもまたある人から見れば「そこまでして……」となってしまうと思うんです。「春や秋など、もっと気持ちのいい季節だけキャンプすればいいなじゃないか」と。
でも、自然のなかで過ごす時間の何が気持ちいいのか、何に価値があると思うのかは人それぞれ、本当に千差万別ですよね。
つまるところ、冬季のキャンプで暖をとるために何を使うのか使わないのか、もっと言えば、どんなふうにキャンプを楽しむのかの線引きするのはその人次第、なんですよねぇ。
楽しむために線を引く
昨年から僕は、季節を問わず、ソロキャンプの荷物はバックパックに入るものだけと決めて、線を引きました。
バックパックだけにすれば行動範囲が広がるというだけでなく、道具選びに制約を設けることである種、ゲーム感覚で楽しめるのではないかと思ったからです。
実際のキャンプで道具選びが間違っていたと感じたら、次のキャンプでは何に置き換えようか、はたまた何か別の知識やテクニックに交換できないかと考えるのも楽しそうだなと。
自分では如何ともし難い天気や環境などの条件については、さらに割り切るしかないと思っています。今年の雪中キャンプのように恵まれた条件でなく、吹雪きや雨だったりした場合、テントの中でシュラフに潜り込んで一人で過ごさないといけないかもしれない。でもそれは自然には勝てない、だから仕方ない、ということで納得しようと。
一方、ファミリーキャンプには、別の線を引く必要があるでしょう。
aw家の場合、家で使っている道具をできるだけキャンプに持ち込まないようにと考えているので、基本、家電の使用はなし。ただし、突然の雨でビショビショに濡れてしまった場合に備えて石油ストーブは用意しておくなど、ある程度の柔軟性が必要だと思います。
キャンプやその道具は、楽しむためにあるもの。制約に縛られてキャンプを楽しめないどころか健康を害してしまったなんて、本末転倒ですしね。
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なんてことを、雪中キャンプの後片付けをしながら考えておりました。