“学べるキャンプ”を調べてみた
(扉画像:森の国 大山フィールドアスレチック)
この季節、暑すぎてビールを飲む以外、何もやる気が起きません。僕にとって夏は、キャンプのオフシーズン。妄想やビールでお腹を膨らませつつ、秋からのキャンプの準備をしっかりと進める時期なのです。
で、準備すると同時に、少し過去のことも自分で書いたブログ見ながら振り返り。
すると、これまでの自分のキャンプほぼ全てが、到着してサイト設営、完成したと思いきや即ビール、という感じで、本当にただただ飲み食いしてるだけであることに気づかされました。
自分ひとりで行くソロキャンプならいざ知らず、家族で行くファミリーキャンプの場合、娘も大きくなってきたし、いつまでもそんなダラしないスタイルだとちょっと問題かなぁと。
もう少し、子どもと一緒に自然の中でのアクティビティや、自然の中でこそできる遊びを楽しめるように、場所選び含めた準備が必要だなと、ビールを飲みながら反省しました。
例えば、先日の海水浴は、娘にとって本格的な海遊びであることもさることながら、カヤックに乗ったり、水中スコープで海中を観察したり、ヤドカリを捕まえたりと、かなり刺激的な時間になったようで、ものすごく楽しそうでした。
ふだんのキャンプでも、それができないわけがないんですよね。
9月に海デイキャンプ、10月は(場所未定ですがおそらく)高原キャンプの予定があるので、何かしら考えて準備したいですねぇ。
学びや体験を提供するキャンプ
さて、世の中には、子どもたちにキャンプ体験を提供する会社、団体がたくさんあります。その多くはサービスの対象者を小学生以上としていますが、何かしらヒントはあるはず。
というわけで、幾つかのサービスを見てみました。
そらまめキッズアドベンチャー
そらまめキッズアドベンチャーは、子ども専門の体験型ツアーを企画・実施している旅行会社で、20年以上の催行実績があり、19年間で2100ツアー、のべ9万人以上の子どもたちが参加したとのこと。スゴイ。
画像出典:そらまめキッズアドベンチャー
提供されるプログラムには、キャンプや自然体験だけでなく工場・社会見学や職業体験なども含まれており、また春・夏・秋・冬と年間を通してツアーが組まれています。
集合場所こそ東京や千葉、埼玉、愛知など都市圏が多いですが、ツアー自体は小笠原や屋久島、宮古島、富士山、福井県の恐竜博物館など様々な場所が目的地・開催地になっています。
子どもの時にこういうツアーに参加したらずっと忘れない思い出になるでしょうね。大人の僕でさえ、ホームページ見てワクワクしてますから。
こども自然体験塾
愛知県を中心に活動する「特定非営利活動法人こども自然体験塾」が展開するサマーキャンプ。
画像出典:JTN
滋賀県、長野県、三重県、静岡県、岐阜県などをフィールドにシーカヤックや釣り、シュノーケリング、川/山遊び、洞窟体験など、多様なアクティビティが体験できるキャンプを開催されています。
料金は日帰りで1万円、1〜2泊で2〜4万円といったところ。いずれも小学生以上が対象なので、僕の娘はまだあと数年は参加できませんね。
Nature Kids(ネイチャーキッズ)
Nature Kidsは、NPO法人「夢職人」と関西教育旅行社が、自然体験活動を推進する北海道や福島県、新潟県、長野県などの団体・法人と連携し、親子・家族(未就学児)、小学生・中学生を対象として提供する教育プログラム。
画像出典:Nature Kids
フィールドは埼玉県や神奈川県など関東を中心にしつつ、北海道や三宅島、静岡県、長野県など全国で展開されていて、アクティビティもサイクリングやカヌー、スキーや釣り、登山やトレッキング、スノーケリングと多様。
2〜5泊が多いので、やはり対象は小学生以上。料金は3万〜10万円ほどです。
森の国
地元開催で見つけたのは、「森の国 大山フィールドアスレチック」の大山サマーキャンプ。
画像出典:森の国 大山フィールドアスレチック
乗馬、カヌー、シャワークライミング、田んぼで生き物探し、キャンプファイヤーなど、コンテンツはかなり盛りだくさんですが、これまで見てきたサービスと違って、フィールドは大山界隈のみ。
しかし中国最高峰を誇る大山(だいせん)は、かなり豊かな自然を有しています。だからこそ、フィールドは限定されていても、こうしたコンテンツも実現可能なんでしょうねぇ。
AFS JAPAN サマーキャンプ
後半、続く3つは、少し毛色の違うタイプのキャンプを見てみたいと思います。
AFSは、異文化学習を推進する世界的な組織(日本の活動は「公益財団法人AFS日本協会」)。
AFSが主催する「国際交流サマーキャンプ」は、いわゆるキャンプ場でテント張って、みんなで料理して焚き火して、といったキャンプとは異なります。国籍や宗教など様々なバックグラウンドを持つ子どもたちが数日間、寝食を共にしながら野外活動を中心に交流し、相互に理解を深めていくことを目的としたイベントです。
画像出典:AFS JAPAN
同世代とはいえ見ず知らずの、しかも外国人と数時間を共にすると聞くと、かなりハードル高そうに感じますが、日常生活では得がたい経験をすることができそうですよね。
日本YMCA同盟
YMCA(Young Men’s Christian Association)は、150年以上の歴史を持つ、教育や国際交流活動などを展開する組織。西城秀樹さんの歌もあり、(僕の世代は)YMCAという言葉だけは知ってる人が多いと思います。世界各国、そして日本にも都道府県別に支部があり(ない県もあります)、それぞれの支部がそれぞれの活動を行なっていて、活動内容にはキャンプもあるとのこと。
ここ鳥取県にも「鳥取YMCA」があるようなので検索してみましたが、医療系の専門学校の情報しか出てきません(涙)。そこで次に近い姫路YMCAのサイトを見てみると、サマーキャンプの情報が掲載されていました。
グループの仲間と協力し、宿泊テントを張ってみよう! 夜は、キャンプファイヤーで大盛り上がり。星空観察の楽しみも待っています! 2日目は、仲良くなった仲間と野外料理に挑戦します。カヌーやアーチェリーも楽しめます!
引用:NPO法人 姫路YMCA
楽しそうですねぇ。
画像出典:NPO法人 姫路YMCA
日帰りデイキャンプは未就学児でも参加できるようですが、コンテンツ盛り盛りのお泊まりキャンプは小学生から参加可。大きくなって娘にその気があれば、参加させてみたいですねぇ。
SYD(公益財団法人修養団)
今回調べていて、初めて出会ったのが「SYD(公益財団法人修養団)」。明治39年設立と、こちらも100年以上の歴史を持つ、「 愛と汗」のもと『こんにちは!』という “ふれあいの種”、『どうぞ!』という “思いやりの種”、『ありがとう!』という “よろこびの種”をまく 「幸せの種まき運動」を推進して、幸せの花が咲く総幸福の世界の建設に努め」ているという組織です。
このSYDのサイトを見ると一年を通じてキャンプを企画、開催されているようで、今夏は北海道や福島、静岡、小豆島、鹿児島など、たくさんのイベントが予定、実施されていました。
画像出典:SYD(公益財団法人修養団)
カヌーなどの海遊びは、一家庭でのキャンプではなかなか体験することができないアクティビティですので興味深いですが、8月真っ只中に沖縄県(沖縄県島尻郡渡嘉敷村=渡嘉敷島)でキャンプって暑くないんですかね。
まとめ(というか所感)
7つほどの組織、団体を見てみました。
旅行会社が企画して全国各地にフィールドがあったり、多様なアクティビティを楽しめたり、外国人との文化交流が軸にあったりと、子どもにとってはどれも刺激的なキャンプ、体験、学びになりそうですよね。
多くのプランが、中心となるアクティビティに適した場所、例えばウミガメの産卵を見るために離島の砂浜、シャワークライミングのために信州の渓流へ、ご来光を見るために富士山登山などなど、フィールドが間に合わせではないのが素晴らしい。
このあたりは一家庭では、なかなかマネできない部分ですね。
それともう一つ。
今年、保育園で3才クラスになった娘は、この夏から大きなプールを使って遊んでいるようなのですが、水への抵抗感が大きく減り、今までは僕が励ましたり少し強引めにやっても「嫌だ」と言っていたのに、今夏から急に大人と同じ洗髪の仕方をするようになったり、湯船で目と鼻と口だけを出してぷかぷか浮かんで遊んでみたりと、かなりレベルアップしたんです。
集団の中で、友だちみんなと遊びながら楽しみながらやるからこそ、今までできなかったことに挑戦したり、獲得できるものがあるわけですよね。
こうした体験や学びは、家族で行くファミリーキャンプでは与えてやることができないものなので、今回見てきたサービスを一度は利用してみたいなと思ったりしますね。
一方でマネできる点、取り入れたい点もありました。
一つは、彼らのようにキャンプに名前をつけること。
彼らは利用者が分かりやすいように「どこで、どんなアクティビティをするか」それぞれのプランに名称を付けています。例えば「大自然の湖を探検!相模湖カヌーキャンプ」とか「南信州・根羽村でアマゴのつかみ取り体験&リバートレッキング!」などです。
これまでの僕のキャンプに名前をつけるとしたら、「腹いっぱい食べて飲もう!○○キャンプ」みたいなのばかりだったのですが、これを「山を歩いて色んな葉っぱを拾おう!○○キャンプ」とか「釣った魚を焼いて食べてみる□□キャンプ」とか「枝を拾って小さな家をつくってみよう!△△キャンプ」などにします。
名称だけ付けて何もしないわけにはいかないので、名前に含めたアクティビティはしっかり計画・準備して実行するわけです。
もう少し娘が大きくなって自発的にやりたいことが出てくれば、一緒に考えるのも楽しそうですね。
(扉画像 出典:森の国 大山フィールドアスレチック)