ホストファミリーの期間が終了した話
もう今年も終わりますね。12月は1週間の東京出張やらなにやらで忙しく、今月はこの記事含めてたったの2回しか投稿していないという体たらく。来年も複数の大型出張が控えており、かなり多忙になることが予想されます。毎年必ず一度は行っていた仲間たちとの雪中キャンプも今シーズンは厳しそうで、家族との時間を最低限確保するので精一杯な感じ(それでも僕基準からすれば全然足りていないんですが)。来年50になるオジサンの1年、どうなることやら。
ホストファミリーの期間が終了した
さて。
今年8月下旬にスイスから我が家にやってきた留学生のエフちゃん、4か月と1週間滞在した我が家を離れ、12月28日に次のホストファミリーのもとへと旅立っていきました。一人減るだけで、家の中がすごく静かになった気がします(実際、静かですが)。
一見リラックスして過ごしているように見えても、本人の内には様々な思いがあり、彼女にとっても僕たちにとっても、慣れてくることでなくなるストレスもあれば新たに生まれてくるストレスもあるわけで、微妙な上がり下がりを繰り返しながら距離を縮めてきた、そんな4か月だったと感じます。
11月に大阪に家族旅行に行ってきました
最近になってようやく、意見を共有したり、不満があれば表明するといった信頼を基盤としたコミュニケーションがとれるようになってきていたので、4か月という期間は留学生、ホストファミリー双方にとって最低限必要な時間である気がします。
とはいえ盛夏からはじまり、冬至を過ぎてまもなく年が変わらんとするまでの時間というのは決して短いものではなく、たくさんのものを僕たちの中に残してくれました。まだ整理がついていないことの方が多いし、まだ気づいていない変化もあるのかも知れませんが、いま感じていることや考えていることを書き留めておきます。
一番難しさを感じた点
たいていの親がそうだと思いますが、自分の子どもにはこんな人になってほしいという考えがあります。遠くに置いたその点(目標)と現在を見えない線でつなぎ、そこに必要な経験や教養、必要があれば矯正や指導を僕たち親は子どもに対して与えていくわけです。
たくさん一緒に料理を楽しみました(写真は餃子をつくっているところ)
我が家にやってきたエフちゃんの両親がどのような考えで彼女を育ててきたのか、僕には分かりません(AFSの規定では、留学生の親とホストファミリーが直接やりとりすることは禁じられています)し、それを引き継いだり、それに基づいた指導が求められているわけでもありません。
我が家の場合、娘がまだ幼いこともあって彼女に対しては日々、遠くの点に向けた大小様々なことを会話に加えるのですが、エフちゃんに対してはそれがなく、ごくごく一般的な日常会話、日本における常識やルール、社会的規範についての説明に留まります。最初は特に気になりませんでしたが、毎日一緒にいると、エフちゃんに対してすごく表層的な接し方しかできていないのではないかという気持ちにかられてきました。
一緒につくったスイス料理(奥から時計回りにツーリッヒャー・ゲシュネッツェルテス、レシュティ、シュペッツレ)
要するに、本質的な会話が皆無で、あまり意味のない会話や、その日その場にある不快感を除去するための小言ばかり言っているような気がしてくるんですね。
16歳という、大人に近づきつつありながらも家族の保護や補助を必要とするであろう年齢の女性対して保つべき距離感、海外からやってきて右も左も分からない人が必要とするサポート、さまざまなことが入り組んでいるように感じられ、それを慎重にはかっているうちに4か月過ぎたという印象ですね。
マシュー
一方、そうした頭でっかちの部分とは別に、時間の経過とともにそれぞれの家族との関係性が自然と生まれたのも事実です。
先述のとおり、僕は家や学校、AFSのルールや規則、日々の注意事項を伝える小言係。トム(妻)は一緒に買い物行ったり甘いものを食べたりする係(二人とも大の甘党)、娘は一緒にふざけて遊んだり喧嘩する係。そしてマシュー(犬)は癒し係といった感じです。
英語が堪能でない我が家にやってきたエフちゃんにとって、そもそも言葉を介したコミュニケーションが不要なマシューという存在は、とても重要だったようです。スイスの実家でも犬と一緒に暮らす彼女にとって犬の存在は生活に欠かせないもので、家の中では常にマシューを抱いたり、隣に座らせていました。
僕と妻、娘が日本語で話をしている時も、ただそこに座っているだけよりマシューを抱っこしている方が居心地が悪くなかったでしょうし、彼に食事や水を準備するなど果たすべき日々の仕事を持てたことも、彼女にとってプラスになったのではないかと思います。
ボードゲーム
コミュニケーションで大活躍したのが、ボードゲーム。エフちゃんのお父さんがボードゲームが大好きということで、来日前にスイスでも家族と楽しんでいたようですが、それが僕たちが持っているのと同じゲームだったのは驚きでした。
僕たちが一緒に楽しんだボードゲームは主にこの2つです。
カタンはプレイ時間が最低でも1時間は必要なため、週末など時間に余裕のある時にしか楽しむことができませんが、ラミィキューブは20分もあればプレイが可能。準備も撤収も簡単で、数字を組み合わせて楽しむ言語を必要としないゲームなので、夕食後によくみんなでプレイしました。
ボードゲームを一緒に楽しむことで喜怒哀楽に近い感情を共有することができ、言葉を介してコミュニケーションする以上に、お互いの距離感を縮めることができたのではないかと思います。
・・・
4か月ホストファミリーやって、書くことがマシューとボードゲームだけかい、という感じですね(笑)。
書きたいことはとてもたくさんあるのですが、どれもきちんと整理がついてなく、また時間もないため満足に書ける状態じゃないないというのが正直なところ。またおいおい書いていきたいと思います。