パタゴニア トレントシェルジャケットを買ってみた

トム(妻)にPatagoniaのトレントシェルジャケットをプレゼントしました。

ふだん彼女が着ているレインジャケットはモンベルの製品で、富士登山をした時に購入したもの。色味のせいか、街中で着ていてもウォーキングなどの軽運動をしている中高年女性(?)に見えてしまうのが欠点で、雨が降っている日は助かるのですが、ちょっと肌寒くて何か1枚はおりたいなって時も、そのモンベルのジャケットを着ると「さぁ、ウォーキング行くぞ!」みたいな感じになってしまうのです。

そこで、5月某日が結婚記念日ということもあり、ふだん気軽にはおれてスポーティになり過ぎないトレントシェルジャケットをプレゼントしたわけです。

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実は二代目、トレントシェルジャケット

実は、トムはずっと前からトレントシェルジャケットを愛用していたのですが、裏地が経年劣化で剥離しやすい状態になっていました。


脇の部分がかなり劣化して剥離しています

僕が過去に着ていたPatagoniaのジャケットも、やはり裏地が剥離してしまい、廃棄した経験があります。

トムのジャケットの(そして、僕のものも)表面にはほとんどダメージはありませんでした。「これを廃棄するのはもったいないなぁ」と考えていた時に、少し前のPatagoniaのカタログに載っていた写真のことを思い出し、修理できるならオーダーしてみようと思い立ちました。


この写真に触発されて、「お古」についての記事を書きました

さっそくPatagoniaのリペアサービスに電話してみると「修理はできません」と。裏地の剥離は経年劣化によるもので、破損などではないため修理対応できないとのこと。あらら、残念……。

こうした製品は、あくまで消耗品的な位置づけになるのかも知れませんが、いつか修理対象になるといいなぁ。

ニュー トレントシェルジャケット

そんなわけで、修理ではなく、新品を買うことに。

(そう、実は当初、記念日のプレゼントは修理代金を持つ、というものだったのです。笑)

裏地が劣化して着られなくなったジャケットはレディースのSサイズ。どうもトムにはややタイトだったようで、今回はメンズのXSをチョイス。

メンズということで、やや大きめです。

カラーのCopper Orange(CPOR)もトムチョイス。色名はオレンジとなってますが、写真で見るよりも茶色に近い感じ。

襟が高く立っているので、首元からの雨風の侵入を防いでくれそう。フードも十分な大きさ。

新旧のジャケットの細部を見比べてみましたが、やはり細かな部分にたくさんの変更が加えられていました。

一見するとこのうえなくシンプルなデザインですが、ロングセラーの製品は目立たない部分でしっかりと進化してるようです。

裏地の劣化を遅らせる方法はあるか

さて、今回買ったトレントシェルジャケットの裏地も、やはり経年劣化は避けられません。

Patagoniaの公式オンラインショップには、トレントシェルジャケットについてこんなレビューが掲載されています。

汗でだめになると聞いて街着で使用。 10回ほど着て今年の春に着ようかなと思い取り出したら裏地剥離。カスタマーサービスに聞いたら修理は効かないとのこと。
出典:Patagonia

何年か着用して、裏地にダメージが生じたら買い替えてください、ということです。

それならば、適切に手入れをして、できるだけ長く使えるようにしたい。

ということで、PatagoniaのWEBサイトにある「製品のお手入れ方法など」を読んでみましたが、表面(外側)に使用されているH2No素材については書いてあるものの、裏地については何も書かれていません。

その割には、コーヒーが付着した場合の対処の前書きに、

夜明け前のスタートや深夜のドライブで眠気覚ましとなるコーヒーは、シャツにこぼした途端に違った意味での目覚ましとなってしまいます。
出典:Patagonia

なんて記述はある(笑)。

そこで、「トレントシェルジャケット 裏地 劣化」などのワードで検索してみたところ、やはり困っている人、残念な思いをした人はたくさんいるよう。彼らの書き込みやブログをつらつらと読んでいて、とある記事にたどり着きました。そこには、次のようなことが書いてあります。

ナイロンにポリウレタン(PU)コーティングを施した素材は、その防水性の高さからザックやテント用の素材として普及しています。しかし残念なことにポリウレタン素材は、水と反応して分解反応、いわゆる加水分解=劣化を起こしてしまいます。劣化が進行すると、コーティングが白化してポロポロ剥がれて…(略)

つまるところ、「仕方ない」ということですね。

ただ、「水と反応して分解反応、いわゆる加水分解=劣化を起こ」す、ということは、逆に言えば、不要な水気、湿気を避けて保管してやればいい、と理解できます。

トレントシェルジャケットは雨具でもあるので、雨の日に着ないという選択肢はありませんが、着用したあとはできるだけ早く乾かして、しっかり乾燥した状態を維持する、というのが劣化を遅らせる対策になるようです。これなら比較的、簡単に実施できますね。

参考にした記事には、裏地を綺麗に剥離する簡単な方法も記載されていましたので、これも試してみようと思います。

参考にした記事
ザックなどの劣化したPUコーティングの除去方法

aw

Live in Tottori-Pref, JPN. Love Camp, Sandwich, Coffee, Beer and Scotch on the rock. Pursuing Self-Sufficiency Life.

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7件のフィードバック

  1. JK より:

    家庭の状況が似ている事もあり、ちょこちょこ拝見して参考にさせて頂いています。
    (年齢近し、妻幼児犬あり、キャンプあり)
    趣味:メンテナンス全般、嫌いなもの:加水分解です。

    PUコーティングは厄介ですよね。確かに重曹で剥がせますが、↓こんな話もあります。
    https://www.kitajokobo.com/betatsuki

    コーティングが取れると生地に張りがなくなりだらんとしてしまうので、ウエストバッグなど小物でくたっとしても味が出るものは良いかもしれませんが・・・。

    因みに私はPUコーティングの剥離を嫌いノースフェイスのレインテックスエアロを使っています。ただし中間層がPUなので、経年で防水性能は低下する懸念はあります(お高いレインテックスはゴア)。何れにせよ裏地がナイロンなのでべたつき等で着用できなくなる事はなさそうですが。
    なお、Patagonia製品も好きで仕事用のウエアでは長いこと愛用しています。(レビテーションフーディ他)

    加水分解を嫌い、カバンはほぼmacpacですが、テントだけはどうにもならずで現在進行形でMSRの加水分解に直面しています・・・・。

    • aw より:

      JKさん、コメントありがとうございます!

      ブログもお読みくださっているとのこと、ありがとうございます 🙂

      趣味:メンテナンス全般、すごくいいですね! いろいろメンテしてくれるお父さんがいたらすごく助かりますね(笑)。嫌いなもの:加水分解、は少し笑いました!

      記事のご紹介、ありがとうございます。重曹による剥離は、表側の生地に対してもダメージを与えるうえに、その後の撥水加工もしづらくなる可能性があるわけですね。むむむ、となると、いずれにせよ防水のウェアとしての使用は難しくなりそうですね。

      僕も15年くらい前に、ゴールドウィンのファミリーセールでTNFのレインテックスを購入したことがあります。それで初めての富士登山したことを覚えてます。当時自転車通勤をしていて毎日着用してましたね。

      レインテックスエアロ、確かに3層生地で、PUラミネーションをナイロン生地でサンドしてますね。これだと確かに劣化して剥離してポロポロは防げそうですね。

      今後は僕も生地などについて勉強してみたくなりました。

      また、テントの乾燥もカビなどの問題に加えて、加水分解を防ぐ意味でも、使用後はすぐにしっかり乾燥させるというのが大切になりますね。

      有益な情報、コメントをありがとうございます!

  2. TO より:

    ジャケットへの施工は未見ですが、加水分解した物には自分でシリコンコーティング(シリコンコーキング+溶剤)するって方法もありますね。
    透湿性は期待できませんが費用施工共に簡易ですし、引退した子にはいいかも知れません

    • aw より:

      TOさん、コメントありがとうございます。

      記事を書く際、調べていたらいくつかのブログで「重曹で完全にPUコーティングを剥離させたあとで、シリコン系撥水剤を塗布すると良い」とありましたが、それですね! もっと簡易に、KUREにもシリコンスプレーがあるようですし、それを試してみるのもいいかも知れませんね。ただ、テントやタープと違って「着用」するものなので、そこがちょっと気になりますが、おっしゃるように引退したジャケットに対して、ダメ元でやってみるのはいいかも知れません。

      近々試してみたいと思います。アドバイス、ありがとうございます!

  3. 500 より:

    トレントシェルの表地は普通のナイロンに撥水加工を施したものですよ。
    でもってそもそも裏地ってのは存在せず、ナイロンの内側に防水透湿性の樹脂をコーティングして、それをただH2Noと称しているだけです。
    バタゴニアの日本語サイトにはメンブレンを貼り合わせたと書かれていますが、トレントシェルはどうみてもコーティング、接着ではないですね。内側にも表地のテクスチャがはっきり見えてますし。

  4. 500 より:

    というわけで、そもそも裏地の張り替えなんてのは不可能なので、修理不能。
    どうしてもっていうなら縫製バラしてコーティングし直し、もしくは剥離したパーツの交換。その上で縫い直してシームテープ張り替えってなるでしょうから普通に新品と交換の方が安くて早い上に、環境にもローインパクトですね。
    ちなみに劣化したコーティングを無理やり剥がしたとして、廃液は下水に流すんですか?
    素直に撥水スプレーでもふって街着専用にしては如何でしょう?
    山はダサいモンベルで我慢してください。

    • aw より:

      500さん、コメントありがとうございます!
      お詳しいんですね。参考にさせていただきます 🙂
      ちなみに、今は僕がモンベル(のストームクルーザー)を愛用しております。

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