雪中キャンプの懸念点を洗ってみた
冬のお楽しみ、雪中キャンプが近づいてきました。
何年経っても「今年は完璧だったなぁ」ということがないのですが、これまでの経験から生じた「ここは押さえておかねば」という懸念点について事前に洗い出し、対策を立てておくことにしました。
雪深い場所の移動方法
今シーズンは全国各地で大雪になっています。雪中キャンプは雪がなければ始まりませんから嬉しいわけですが、問題は雪が多過ぎる場合。
今年の雪中キャンプは、昨年と同じ場所での開催を予定しています。
2020年2月に実施した雪中キャンプ。積雪量は30〜50センチといったところ
昨年は雪がそれほど多くなかったので、スノーブーツで難なく歩くことができましたが、今年は1メートル以上は確実に積もっていると思われます。
最寄りの道路からサイト予定地までは100メートル程度、軽い登り。大した距離ではありませんが、たくさんの荷物を持った状態で100メートルを雪をかき分けて踏み締めながら進むのはふつうに考えてイヤです(笑)。
となると、スノーシューやワカンのような雪上を歩くためのアイテムが必要になってくるわけですが、これについては長くなりそうなので、別記事で検討したいと思います。
バックパックに入りきらない荷物の運搬
サイトまで少し雪の中を歩く必要があることは先ほど書きました。ゆえにできるだけ何度も往復することなく、次に車に向かうのは帰る時にしたい。
キャンプ道具をバックパック一つにまとめるのは雪中キャンプに限らず、ソロキャンプにおいてはどのシーズンでもやっていることなんですが、食材や飲み物などはバックパックに収まらないので、結局のところそれらは手に持つことになるんですよね。
雪がなければカートで引いたりすることもできますが、スノーシューを履く必要があるほど雪深い場合、当然カートなんて使えないですし、できれば両手はフリーにするかストックを持てるようにしておきたい。
となると、雪上での荷物運搬=ソリを引く、ということになります。
ではどんなソリを使うのか。
仲間の中にはソリを自作している者もいますし、世の中にはかなり運搬能力の高いソリをつくられているツワモノ(*1)がいます。売っているものにしても、スノーモビル用のソリなど本格的なもの(*2)、子どもが遊ぶ用のソリをグレードアップしたような製品(以下のような感じですね)など、いろいろ選択肢はありそうです。
が、できれば今回は、身の回りにあるものを代用できないかと考えています。
候補として考えているのが、海なんかで遊んだ時に汚れた衣類や靴を置いておけるように車のラゲージに積んでいる容器、いわゆるトロ舟です。
底部が角張ってなく、両端が丸く角度が緩くなっている船底型なのでソリとしても使えるのでは? と考えています。
ただ、このままでは使いづらいので部分的に手を加える必要がありそう。こちらについてもまた別記事にしてみたいと思います。
朝起きた時の寒さ対策
雪中キャンプで僕がもっとも注意するのが就寝時。寒くて眠れないなどということがあってはならないので、シュラフを二重に使用するなどして万全を期してきました。
モンベルのダウンハガーをバロウバッグ(いずれも#0)にイン
当然、めちゃくちゃ暖かいのですが、問題は朝、シュラフを出る時。なにしろシュラフの外はテント内とはいえ0度近く。場合によっては氷点下です。この時期、家の布団から出る時と同じ葛藤ではあるものの、度合いが違います。
キンキンに冷えた空気の中、シュラフから出て、これまたキンキンに冷えた衣類(場合によっては凍ってます)を着ていくのは本当にツライ。
そこで少しでもテント内を暖めるよう、枕元にカセットガスコンロ(コン郎)と水の入ったコッヘルを置いておこうかと。起床したらすぐに火を付けてお湯を沸かし、その蒸気でテント内を暖めるという算段です。
がしかし、このアイディアは「テント内でガスコンロを使う」というNG行為に該当するので却下。
今年は、朝に着る予定の衣類をあらかじめシュラフの中に入れておいて、着るのがおっくうにならないようにする、というかなりシンプルなアイディアのみ採用することにします(笑)。
ペグの掘り出し
天候が変わりやすい、そもそも天候が良くないことも多い雪中キャンプ。しっかりテントを設営するためのペグ選びとペグダウンは超重要です。
僕のスノーペグの定番はMSRのブリザードステーク。
真っ白な雪に真っ赤なペグが映えて目立っていいんですが、困るのは、夜間の低温で雪が凍結してしまうと撤収時に掘り出すのがすごく大変になること(ブリザードステーク特有の問題ではないですね)。
4〜5本ならいいんですが、雪中キャンプに使っているテントの場合、きっちり設営すると14か所のペグダウンが必要になります。カッチコチに凍っている雪を掘削するようにしてペグを掘り出す作業を14回もやるのは、できれば避けたい。
というわけで、雪の状況や気温などを見つつ、全部とは言わないまでも一部を残置できるペグにしてみようと考えています。
残置できるペグ — ペグ本体はキャンプサイトで拾った木の枝、ガイラインは以下のような自然分解する紐を使う感じで考えています。
こんな感じですね。実際はもう少し太い枝を使ったほうがいいと思います。
これならカラビナを外してしまえばテントは撤収できますし、残置したペグはもともとそこにあったもの+分解して自然に還るものだから問題なし。
これでどれくらい撤収が楽になるのか。もし実施したら、後日レポートしてみたいと思います。
・・・
というわけで、パッと頭に思い浮かんだ懸念点を幾つか挙げてみました。まだ他にもたくさんありそうな気がしますが、長くなるのでこの辺で。
雪中キャンプが楽しみ過ぎて頭の中がそれ一色になっているため、しばらく雪中キャンプネタが続きそうです。
*1 今年からキャンプしてみよっと since2007 「雪中用のソリも作りました」
*2 AMEYA 「スノーモビル用そり TYPE B」