今年も雪中キャンプの準備をしてみた(就寝環境の変遷)
毎年2月に仲間と楽しんでいる雪中キャンプ、今年も近づいてきたので準備していきたいと思います。
それまでこじんまりと地元でやっていた雪中キャンプを、仲間たちと山間部でやり始めたのが2015年。
当然最初は恐るおそるで、道具の選択も仲間と繰り返し相談したり、石油ストーブ※1も皆が一人ひとつ持参するなど、今から考えると過剰と思える準備をしていたわけです。いや、過剰なのは良いのですが、問題は何を過剰にするかで。
つまり、どこに重きを置くべきか=何を楽しみとするか、快適とするかは人それぞれ違うはずです。毎年の雪中キャンプを経て反省と改善を重ねてきたことで、自分にとって大切にするべき部分とそうでない部分が少しずつ明確になり、アイテムリストがほぼ決まってきました。
個人的に重要視しているのは圧倒的に就寝時のアイテムで、とにかくどれだけ暖かく快適に眠ることができるかというところに心血を注いでいます(と言うほどではないですが)。
僕たちの雪中キャンプのサイトは、道路から数分間、山中を歩いてアプローチする必要があります。人目につきづらいし、道路を車が通っても騒音の影響を受けないという点で歩く価値はあるかなと思いますが、たくさんの荷物を持って雪上を行ったり来たりするのは正直疲れます。
ゆえに荷物をできるだけコンパクトにするよう考えてきたわけですが、2年ほど前から運搬用のソリを使うようになり、かなりの量の荷物でも往復する必要がなくなりました。
とはいえバックパックに入り切らない荷物 ——- 薪、食料・飲料、チェアなど ——- は意外と多いので、厳選する必要があります(ソリをより巨大化するという考え方もありますが笑)。
僕は今年、このソリに寝具を乗せて運ぶ予定です。
雪中キャンプの寝具の変遷
仲間と雪中キャンプを始めた頃の、ある意味凄まじい僕の就寝環境。
2015年3月の雪中キャンプにおける僕の就寝環境(「雪中キャンプに行ってきた」)
マットの代わりに大きな段ボールを何重にも置いてその上に銀マットとフロアマットを敷き、シュラフはモンベルの封筒型(#0)とマミー型(#4)を重ねて使用していました。
見た目と携帯性は無視するとして、暖かく眠れるかどうかという観点で言えば問題ありません。が、さすがにこれはマズい(笑)。
その後、コット+マット+シュラフという定番の組み合わせに変化。
2年後の2017年には道具はかなりシンプルに(「冬(雪中)キャンプの装備について考えてみた」)
その後、シュラフやマットを二重にしたりするなど、より暖かく(寒くない、ではなく、暖かく)眠れるレベルを追求してきました。
#0の二重使いに到達「(雪中キャンプでシュラフを二重に使うことにした)」
が、最近になって、コットで寝るのが苦手であるという事実が判明(薄々勘づいてましたが)。
寝相が悪いことで有名な僕にとって、自由に寝返りが打てないコットでの熟睡は難しく、すっきりと朝を迎えられないキャンプが続いていました。
そこで、マット(2重)+シュラフ(2重)という、シンプルかつ過剰な組み合わせに変更。
しかしこれだとマットから足が外れた時にテントの床面に足を置くようなかたちになり、床の下は雪ですから当然「冷たッ!」となって目が覚めてしまうわけです。
連結可能または大きなサイズのエアマットを重ねる、または十分なR値でインフレータブルなエアマットにするという考えもありましたが、エアマットのフワフワとした寝心地が苦手な僕はその道は避けて通りたい……。
ここまでが去年の雪中キャンプで到達した検討内容。さて今年はどうしようと考え、先述の「ソリで寝具を運ぶ」に繋がっていきます。
で、ソリで運ぶ必要があるほどデカい寝具とは……。そう、妻子の就寝環境を最高レベルに整えるために導入した「コールマン キャンパーインフレーターマットハイピーク ダブル」。これが僕のソロ用テント、ヒルバーグのナマッジ3GTのインナーテントにもジャストフィット!※2(だったことは以前の記事で報告済み)。
高さ10センチとブ厚いコールマン キャンパーインフレーターマットハイピーク ダブルがテントの床面をほぼ覆ってしまうので底冷え知らず。下からの寒気をシャットアウトしてくれるので、基本的にはシュラフは1つでOKです(きっと2つ持って行きますが????)。
ただしこのマット、ご覧のようにかなり巨大なのでバックパックには入らないし、5キログラムとまあまあの重さ。というわけで、今回の雪中キャンプでは運搬用ソリはこのマットにそのリソースの大半を割こうというわけなのです。
雪中ソロキャンプの就寝具がこんなに巨大でいいのか
僕がソロ用のテントやシュラフなどのキャンプ道具を買ったのは、2006年頃。在京時、友人たちと小川山(長野県)でクライミングしたり、関東近隣の山々でシャワークライミングする時のためのものでした。鳥取に帰郷後も、独身だった僕にとってのキャンプは基本的にソロキャンプ。今で言うグルソロキャンプを友人たちと楽しんでいました。
登山ではじまったライト&ファストスタイル※3はキャンプにも波及しており、キャンプ道具でも小さくて軽いは正義、でした(キャンプに「ファスト」は不要ですが)。
そんな流れでキャンプをやってきた僕は、ソロキャンプでの荷物を大型化することにどこか抵抗を感じていたんですね。大きくて重いはダサい、と(の割には、冒頭のような段ボールスタイルや、二重シュラフといった嵩張るor過剰スタイルで雪中キャンプをやってた矛盾野郎なわけですが????)。
ただ、最近はそういう他人から見たらどうでもいいコダワリは自分でもどうでもいいと思えるようになり、他の誰でもない、僕自身が快適に楽しめる道具でキャンプするべきだというごくごく真っ当な考えに修正されてきました。
そんなわけで、大きかろうが重たかろうが、今年はこのマットとシュラフで快眠雪中キャンプを楽しもうと思っております。
- 数年前から、安全および自然を満喫するという観点からキャンプに石油ストーブを持参するのは完全に辞めたので、石油ストーブがアイテムリストに載らないのは雪中キャンプに限りません。
- ヒルバーグ ナマッジ3GT(インナーテント) W:137(160)×D220cm、コールマン キャンパーインフレーターマットハイピーク ダブル W:128×D:200cm
- ライト&ファスト(Light&Fast) 装備を軽量でコンパクトにすることで早く行動するという考えで装備、行動計画を立てる登山のスタイル。