T町ハウス 第二期改修計画
春になり、ようやく、玄関や廊下で長時間作業できるほど暖かくなってきたので、4月ごろからT町ハウスの改修DIYを再開しました。
ちょうど1年前、引っ越す前の改修をやっていたことを思い出します。もう1年経ったんですねぇ。
今年のうちに実施したいと考えている改修は、以下の内容。
- 玄関と廊下の壁を塗り直す
- 居間の押入れを子どもの遊び場にする
- 寝室の壁を板張りにし、断熱材を入れる
- 居間の壁を書棚・収納にする
- 食堂の天井に断熱材を入れる
このリストの上から順に実施していて、「玄関と廊下の壁をペンキ塗りする」は、すでに80%が終了しています。
玄関と廊下の壁をペンキ塗りする
入居前に漆喰に塗り直した和室(居間として使用中)をはじめ、T町ハウスの壁の80%は砂壁です。
砂壁であることに生活上の大きな問題はないんですが、やはり玄関と廊下だけは、ペンキで塗ろうという話になりました。
理由としては、玄関を通る時に肩が壁に触れ、砂壁の砂が衣類に付着するのを防ぎたい、というもの。狭い玄関ではないんですが、来客などで複数の人が一度に入ってくると、どうしても壁寄りの人は壁に当たってしまうんです。すると、結構白っぽく汚れてしまうんですよね。それが申し訳なくて。
廊下については、風や振動などで、砂壁の砂がポロポロとわずかに落ちてしまうので、廊下を頻繁に掃除しないといけないこと。
そんなわけで、玄関と廊下の壁塗りを始めました。
砂壁を塗り直す手順は、だいたい以下のようなものです。
- 砂壁をこすって、落ちやすくなっている砂や汚れを落としておく
- マスキングして、下地材(シーラー)を塗り、完全に乾く前にマスキングを剥がす(1度目)
- 乾いたら、マスキングして、下地材(シーラー)を塗り、完全に乾く前にマスキングを剥がす(2度目)
- 乾いたら、マスキングして、塗料(漆喰やペンキ)を塗り、完全に乾く前にマスキングを剥がす(1度目)
- 乾いたら、マスキングして、塗料(漆喰やペンキ)を塗り、完全に乾く前にマスキングを剥がす(2度目)
- 乾いたら、終了!
この6つのステップのうち何が大変かと言いますと、断然、1の「砂壁をこすって、落ちやすくなっている砂や汚れを落としておく」なのです。
昨年、入居前の改修として和室の壁を漆喰で塗った時も、それはそれはものすごい砂とホコリでした。が、入居前なので荷物はないし、作業後にクリーニングに入ってもらう予定になっていたので、どれだけ部屋が汚れても全く問題ありませんでした。
ですが、今はすでに暮らしているわけで、玄関に置いたクツなどはもちろん、玄関や廊下から続く和室や食堂、ウォークインクローゼットにしている玄関脇の部屋などに砂やホコリが入ってしまうのは、是が非でも避けたい。
そこで、養生テープとマスカー(*)で玄関と廊下を完全密封。帽子とメガネ、マスクを装着して、タワシでゴシゴシと砂壁をこすって砂とホコリを落とし、宙に舞ったそれらが自然と落ちてきて空気が澄むまで息を潜めて待機、静かにホウキで集めて掃除する、という涙ぐましい作業を実施。
ごく一部の壁を短時間こすっただけでもこの量の砂とホコリが
*マスカー:
養生テープとビニールが一体化した養生用品
作業後に鏡を見たら、ビルの解体現場から出てきた人のように、頭からつま先まで真っ白。それが汗で流れ落ちて、なんともグロテスクな状態……疲れました。
ただ、1の作業が終われば、あとはマスキングと、異なる2種類の塗料の塗布をひたすら繰り返すだけ。もちろんこれも大変な作業なんですけど、ペンキ塗りって実はかなり楽しい作業です。
それに、今まで少し薄暗かった玄関と廊下の壁が塗れば塗るほど白くなって、明るく清潔感が出てくるので、達成感と充実感があります。
ちなみに、ペンキ塗りの時に使用するローラーは、よく見かけるフサフサした万能ローラーではなく、仕上げ用短毛ローラーを使うのがオススメ。
下地材(シーラー)を短毛ローラーで塗る
使いやすさや仕上げの美しさは、圧倒的に短毛ローラーに軍配が上がります。
また、マスキングテープは車両用やガラス用、コンクリート用などたくさんの種類があり、いろいろ使ってみましたが、車両用のものに落ち着きました。
車両塗装用のマスキングテープは粘着力が強いので、柱などの木材から剥がす際、木目や表面の塗装なども一緒に剥がれてしまうことがあります。
そこで家具や壁、柱などにも使える粘着力の弱いマスキングテープを使ってみたのですが、これが意外にダメ。マスキングを終えて「さー、塗るぞー!」とペンキとローラーを持って脚立を上がってみたら、マスキングテープがだら〜んなんてことも多々。
結局、作業効率性を重視して、車両用のマスキングテープを軽めに貼る、という使い方で落ち着きました。
しっかり使い込んでみて初めて分かることって、たくさんありますね。
壁が白いと、お花も綺麗に見えますね
居間の押入れを子どもの遊び場にする
居間として使っている和室には、高いところに設けられていて異様に使いづらい押入れがあります。あまりに使いづらいので全く使っていません。
入居前の和室。押入れの高さは120cmほどあります
そこで、ここを、子どもが遊べる場所に改造することにしました。子どもって、少し高いところや狭いところが大好きですしね。
完成妄想図
赤い線は階段、これを登って遊び場に入ります。青い線は押入れに設置する柵です。水色は書籍、緑色はおもちゃその他を入れるボックスなど。
押入れ内の床は強度的にやや頼りない感じなので少し補強して、断熱材とタイルカーペットを敷きます。そして、IKEAのキューラかヘマホースあたりを置いて、大人の視線のないところでコソコソ(笑)遊べるように。
ヘマホース(画像出典:IKEA)
T町ハウスの改修で、「遊ぶ場所」をつくるのは初めてだし、子どもも喜んでくれるはずなので、早く作業をはじめたくてウズウズしています。
寝室の壁を板張りにし、断熱材を入れる
これは、今年の冬に書いた記事「古い家の冬対策 – 寝室編」で、寝室に対して実施する5つの防寒対策のうち、唯一実施できていないものです。
夏になると、我が家はものすごく暑くなるのですが、寝室として使っている二階の四畳半も例外ではありません。
昨年8月、子どもからもらった手足口病によって40度の高熱が3日ほど続いたんですが、その時、僕が隔離され寝ていたのがこの部屋(当時、唯一絵エアコンのある一階和室でみなが就寝していましたが、病気の僕はひとり隔離されていた)で、日中の室温は40度近く。室温と体温がほぼ同じという過酷な状況で一人ウンウン唸っていました。
今年のはじめに(寒さに耐えかねて)エアコンは設置したのですが、より断熱性と空調の効率性を高めるため、本格的な夏が来る前に壁一面を「断熱材+板張り」にしたいと考えています。
食堂の天井に断熱材を入れる
一階の食堂は、昨年の夏に室温40度超えを記録。室温警報機が毎日鳴り響いてました。
昨年この部屋に対して行ったのは、壁掛け扇風機の設置のみ。
THE 焼け石に水
T町ハウスは一部が平屋になっていて、食堂もそこにあるんですが、その屋根裏は断熱材など何もないただの空洞で、屋根が受けた太陽の熱を溜め込んでそのまま食堂へと伝えてしまう状態。
そこで、今年の冬に二階の寝室に行ったのと同様、屋根裏に断熱材を入れる予定です。
寝室の屋根裏に入れた断熱材
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以上が、今年、T町ハウスで実施したいと考えている改修です。
古い家に手を加えることは、良くなることはあっても、悪くなることはあまりないように思います。一緒に暮らす家族と話し合って、何をどうするかを決め、みんなで手を動かすことは楽しいし、良いコミュニケーションにもなります。
まだまだ新築礼賛の世の中ですが、古い家に自分たちで少しずつ手を加えて、好みの空間に仕上げて暮らすのも悪くないなと感じています。
寝室と仕事部屋を2階に移動
T町ハウスに引っ越してから約1年。ようやく各部屋の使い方が定まってきました。
入居当初に考えていたものと一番の大きな違いは、T町ハウスでの時間の多くを2階で過ごすようにしたこと。
暮らし始めたころは、2階は物置きとしてちょっとだけ使うくらいでいい、と考えていたんです。
その理由としては、地震があった際にできるだけ早く退避できる1階をメインに使用する、というものでした。
しかし、被災者の体験談や専門機関の資料などを読むうちに、みなで寝ている時に家が倒壊するほどの規模の地震が起きても、子どもと犬を抱えてトム(妻)と一緒に逃げ出すなんてできないと思うようになりました。
そこで、もし家が倒壊して逃げ遅れたとしても生存率の高い場所、つまり2階にいる(*)ようにしよう、と考え方を改めました。
以前書いた記事に掲載した表を再掲します。
0:00 | 6:00 | 8:00 | 17:30 | 21:00 | ||
睡眠 | 朝食 | awひとりで仕事 | 夕食 入浴 |
睡眠 |
これを見ると分かるように、平日、T町ハウスでは「睡眠」と「仕事」で時間の大部分を使用しています。
そこで、昨年の終わりに寝室を2階に移し、今年に入って2階の整理を進め、この春、ようやく僕の仕事部屋も2階に引っ越しました。
安全面以外でも、台所や食堂で朝の食事の準備をしても、眠っている子どもの邪魔にならなくなりましたし、2階の仕事部屋からは家の前の桜並木や、そこを行き交う人たちを眺めることができるので、気分転換も以前より容易になりました。
「生存率の高い場所、つまり2階にいる」
・熊本地震 多くの死者は家屋内の1階にいた
・阪神淡路大震災 死亡の75%は圧死
・総務省消防庁 東日本大震災記録集「物的被害(PDFファイル)」
・www.耐震.top 「1.17 阪神・淡路大震災の教訓は2階に寝ること」
・www.耐震.top 「震災で命を落とすのは木造二階建て住宅の1階に寝ているケースがほとんどであることを真剣に考える必要がある」
・土木学会地震工学論文集 「木造建物を対象とした層破壊被害関数の的要請に関する考察」
・防災システム研究所 「地震発生時の心得と退避行動(PDFファイル)」
改修工事ご苦労様です!
awさんの何事にも愛着をもって取り組む姿勢に褌を締め直しました。
気がつけば日々の雑務に追われだらだらと過ごしてました~。。。
子どもの遊びスペースが出来たら喜ぶ笑顔が目に浮かびますね!
我が家もそろそろ子ども部屋を検討しなければw
CISCOさん、いつもコメントありがとうございます!
いや〜、僕も結構ダラダラとした生活してますよ。この前、さあ寝ようと思って布団に入ったあと、何を思ったかYouTubeをでドラレコの動画を1時間近く見たりして、無駄に時間を過ごしてしまいましたし。。(笑)
キャンプもそうですが、家族が笑顔になれる時間、場所づくりは考えるのも、実行するのも楽しいですよね!