Patagonia ピオレットジャケット 11年モデルを洗ってみた
2011年に購入したPatagoniaのアルパイン・シェル、ピオレットジャケット。
左に立つ僕が着ている青いジャケットがピオレットジャケットです
GORE-TEX®とメッシュ地の二層構造による保温性、ヘルメットを被ったまま使うことを想定したサイズのフードは当然ニットキャップの上からを被っても十分な余裕があり、脇の下のベンチレーションや防水仕様のジッパー(フロントは一般的なジッパー+フラップ)など大抵の天候下で使える汎用性の高さ、最近のパタゴニアには見られなくなった2色づかいのデザイン、しかもこの仕様で価格3万円台。
昨今のジャケットに比べると着た時の重みは感じるものの、以上のような理由から僕はこのジャケットを大変気に入っていました。
パタゴニアのスタッフも、ピオレットジャケットを紹介する動画の中で「アルパイン製品のゴアテックス・ジャケットの中で人気の1着になるでしょう」と話しています。
しかし、僕がこのジャケットを買った2011年からすでに12年が経過してることもあり、パタゴニアの現在のラインアップにピオレットジャケットを見ることはできません。
製品番号※1で調べたところ、2011〜2013年の3年間しか製造されてない模様。
ITEM:83380FA11 → 83380=型番 | FA=秋冬モデル | 11=2011年
定番化されるほどの人気はなかったようですね。
汚れ傷んだ僕のピオレットジャケット
12年前に買ったピオレットジャケットは今も現役バリバリで、雪中キャンプでも使いますし、悪天候の時はほぼ毎日着用していますが、しかしそれも犬の散歩の時ぐらい。
理由は、汚れがひどく、とても人前で着られるような状態じゃないから(涙)。
よく触れるフロント部分、首回りは特に汚れが強いです(首回りは汚過ぎるので写真は自主規制)。
またフロントフラップを留めるベルクロ(面ファスナー)も下から3つは糸がほつれて今にも取れそうな状態になっています。片側にはかなりの量のゴミが付着してますね。
毎年シーズンオフになると洗濯機に放り込んでいるので1年に1度洗ってはいるんですが、それでも落ちない汚れが蓄積してくるのか、汚れが目立ちはじめたんですよね。
若い子なら許されるかも知れませんが、まもなく50歳を迎えようとしている中年オヤジが「気に入っているから」と薄汚れたジャケットを着ることは許されません。
でも本当に気に入っているので捨てたくないし、引き続き利用したい。この汚れと一部パーツの傷みを何とかできないものか……というわけで、しっかり洗い、できるリペアを実施することにしました。
フロントフラップのベルクロ
まず、ベルクロをキレイに。
取れそうなベルクロは取ってしまいます。
娘も手伝ってくれました
付着したゴミは、歯ブラシで浮かせて指、またはガムテープでコツコツ除去。意外とすぐに取れます。
取り外したベルクロからほつれた糸などを切り取ってキレイにし、再び元の場所に戻してやるわけですが、ふつうに縫い付けるとフラップ前面に縫い跡ができてしまって防水性能が落ちてしまうので、今回は布や革に使える接着剤を使います。
今回使った接着剤はこちら。スティックのりを使う感覚で貼り付けることができます。
ベルクロの裏面にみっちりノリをつけて元あった位置に置き、重しを乗せて24時間待てばOK。結構しっかり付いてくれたようです。
右側がノリ付けしたベルクロです
白っぽいノリだけど乾いたら透明になるかなと思っていたら、乾いたあともガッツリ白でした。
首回りとフロントの汚れ(黄ばみ)
続いて黄ばみ汚れですが、これはもう洗うしかありませんので、お湯で表面を流したあとウタマロでひたすら手洗い。
濡れると、汚れている部分とそうでない部分の違いが分かりづらくなるので、一度乾かしてからチェックし、汚れが落ちていない箇所を再度ウタマロ。
黄ばみがほとんどとれて、かなりキレイになりました。
フラップの部分の黄ばみはとれましたが、じゃっかん白っぽくなってしまいました
首周りはやはり少し黄ばみが残ってしまいましたが、着れば見えなくなる場所なので許容
ウタマロ、すげぇ。
劣化した素材
12年間使っている割に加水分解を起こしていないピオレットジャケットですが、一部、フードのドローコードを緩める際に操作する部分の表面素材が劣化して、触れるだけでポロポロ落ちてしまう状態になっていたので、すべて取り除きました。
少し力を加えて使う部分なので、強化と視覚的に分かりやすくするために付いていたものですが、僕はあまり使っていないかったので無ければ無いで問題なさそうです。
作業後のピオレットジャケット
以上の作業を実施した後のピオレットジャケット。かなり復活してくれたのではないでしょうか!
これで堂々と人前でも着られます……。
何年もほったらかしにしていよいよヤバくなってから重い腰を上げるのではなく、オフシーズンに入る前に適切なメンテナンスをしてやらないといかんですね。