ルーベン・サンドイッチ
コンビーフ(コーンドビーフ)とザワークラウト、ロシアン・ドレッシング、スイスチーズをライ麦パンでサンドする「ルーベンサンド」。
ニューヨーク発のサンドイッチに、爪楊枝はいかんですね(汗)
ルーベン・サンドイッチはニューヨークのReuben’s Restaurantで生まれた、アメリカでもっとも有名なサンドイッチの一つです。
上に書いたように様々な国の材料が使われていて、多種多様な人種・民族が集まる大都市、ニューヨークを象徴しているような気がしますね。
さて、この材料リストを見るだけでもビールが飲みたくなっちゃいますが(笑)、いざつくろうとすると立ちはだかるのがコンビーフ缶の値段の高さ。
ならば、コンビーフを自分でつくってしまおう、と(で、結局より多く出費するハメに…笑)。
コンビーフをつくる
コンビーフはつくったことがなかったので、いくつかの記事(*)を参考に。
材料や工程もそれぞれ違っていたり、筆者の思い入れやエピソードがあったりと、記事を読むだけでも楽しかったのですが、今回レシピとして採用したのは、亡き父との思い出のレシピというストーリーが背景にあって思わず引き込まれてしまったコチラ。
「週末レシピ 自作でコンビーフ、缶詰にない風味と食感」
NIKKEI STYLE
詳しい材料(選び方も)と、つくり方は上の記事に詳しく説明されていますので、この記事では簡単に。
ブラックペッパーを並べるのを忘れてしまいました
材料:牛ブロック肉/500g、岩塩/30g、砂糖/大さじ1(以下、調味液の材料:岩塩/70g、砂糖/大さじ3、水/600ml、ワイン(赤でも白でもお好みで)/400ml、ニンニク/ひとかけ、パセリ/1本、タマネギ/輪切りひとつ、ベイリーフ(ローリエ)/1~2枚、ブラックペッパー(ホール)/小さじ1、ローズマリー/1本)
たくさんの材料が並んでいますが、「全部絶対必要!」というわけではなく、お好みでブレンドすればいいとのこと。ただ、ニンニクや玉ねぎはどのレシピを見ても共通するので、入れたほうが間違いなさそうです。
ちなみに僕は、セロリは割愛。パセリはフレッシュではなく、乾燥粉末があったのでそちらを使うことに。またお肉もワインも、近所のスーパーで買った格安の品。
さて、つくり方は以下のとおりです(こちらも簡単に書いているので、詳しくは上記ページをご覧ください)。
つくり方:1)肉全面にフォークなどで穴をあけ、岩塩と砂糖をまんべんなくすりこみ、ビニール袋に入れて冷蔵庫で一晩寝かせます。2)鍋で水600mlを沸騰させ、岩塩と砂糖を入れて完全に溶かします。人肌程度まで冷めたら、調味液の残りの材料を投入。3)塩漬けしていた肉を水洗いし、ペーパータオルで水気をとり、保存袋の中に調味液と一緒に入れ、できるだけ空気を抜きます。4)冷蔵庫で5日から10日ほど寝かします。2日に1回、上下を返したり、保存袋の上から揉んでください。5)大きな鍋にたっぷりの水を入れ、調味液から取り出した肉を投入。沸騰するまでは強火、煮立ったら弱火にして2時間で完成。鍋の大きさ(水の量)で塩加減に差が出ます。
工程1)の、ブロック肉に岩塩を刷り込んでいるところ
5のステップ、たっぷりのお湯で茹でたあとの牛ブロック肉がこちら。
うーん、ハッキリ言って美味しくなさそう(涙)。まるで鰹節ですね。
でも、カットして食べてみると、見た目に反してなかなか美味。隣に座っていた娘も気に入ったようで、ぱくぱく食べてました。
ザワークラウトをつくる
もう一つ、ルーベンサンドに欠かせないザワークラウトもつくります。
材料はキャベツと塩、ローリエとシンプルですが、発酵させるのでこちらも時間を要します。つくり方は「みんなのきょうの料理」を参考にしました。
ザワークラウトは、ふつうのスーパーでも並んでいることがあります。が、一瓶300gとか500g単位。ザワークラウトは少し癖がありますし、日常的に食べてるよ! という人はそれほど多くないと思いますが、炒め物やスープ、煮込みなど意外といろいろ使えるので、買ってしまっても良いかも知れません。
ルーベン・サンドイッチをつくる
いよいよ、ルーベン・サンドイッチをつくります。
材料: ライ麦パン/2枚、バター(食塩不使用)/適量、コンビーフ/100g、ザワークラウト/20g、ロシアン・ドレッシング/10〜20g(好みで増減)、スイスチーズ/1枚、ブラックペッパー/適量
つくり方: 1)ライ麦パンを軽くトーストします。 2)ライ麦パンに、コンビーフ → ザワークラウト → ロシアン・ドレッシング → スライスチーズ → ブラックペッパーの順に載せ、もう1枚のライ麦パンで挟む。 3)オーブントースターでチーズが溶けるまで温めて、完成!(ロシアン・ドレッシングのつくり方: ケチャップ/10g、マヨネーズ/10g、ヨーグルト/8g、サワークリーム/5g、ホースラディッシュ(チューブ)/3gを混ぜ合わせます。サワークリームがない場合は、ヨーグルトにレモン汁を混ぜたものを代用できます)
awサンドイッチ史上最大のボリューム感で、食べたら満腹になりました。
かなり「お肉!」という感じのサンドイッチですが、ハンバーグとは一線を画しています。それはやはり、レタスではなくザワークラウト、ケチャップマスタードではなくロシアン・ドレッシングだからでしょうか。
個人的には、ロシアン・ドレッシングがとても好きです。ホースラディッシュの鼻に抜ける特有の香りと辛味は、ふだんの食事にも使ってみたいと思うほどです。
コンビーフをもっとたくさん食べたい! という方は、上に書いた100gよりも多くしてもOKです。実際、僕も150gくらいは挟みました。
ただ、コンビーフの塩気具合によっては、多すぎると塩辛くなってしまいます。
自分でつくって食べて思ったことですが、コンビーフの旨味、ザワークラウトとロシアン・ドレッシングの異なる酸味、チーズの香りや塩気。これらが渾然一体となった、意外と微妙なバランスの上に成り立つサンドイッチなので、個々の材料の特徴を理解したうえで量を決定しないと、本当のルーベン・サンドイッチは味わえないんだろうなと。
もちろん、自分の好みを追求してそれが美味しければ、なんの問題もないわけなんですが。
でも一度は、Reuben’s Restaurantで元祖ルーベン・サンドイッチを食べてみたいですね。
* 参考記事
・NIKKEI STYLE 「週末レシピ 自作でコンビーフ、缶詰にない風味と食感」
・みんなのごはん「塊肉を漬けるだけ!「自家製コンビーフ」が絶品の・美味さなのでブロック肉が安く買えたら迷わず作るべき」
macaroni「手作りってたのしい!ジップロックで漬け込む「自家製コンビーフ」の作り方♩」
・みんなのきょうの料理「ザワークラウト」
・トゥキャッチ「ザワークラウト+めんつゆ+ごま油=うまい! Twitterで話題のレシピを試してみた」