T町の土地を諦める前に、妄想を建築家にぶつけてみた

祖父が亡くなり、完全に空き家となったT町の家。ここは僕の祖父母が暮らしてきた土地で、彼ら以前の先祖も同じ土地なのか別の場所だったのか、はっきり分からないのですが、少なくとも僕にとっては所縁の深い場所です。

ここをキャンプハウスの2か所目の候補地として考えたんですが、大きな地震が起きた場合に両隣の古いビルが倒壊する可能性があるということで、ひとまず候補地から外した状態になっています。

祖父の子どもである僕の父も叔母も、そこに誰かが暮らすことなど、毛頭考えていない様子ですが、僕の中にはある一つのアイディア(妄想)がありました。

本当にT町の土地を諦めるべきなのか本当にもう手立てはないのか、結論を出す前に、そのアイディアを友人の建築家のK氏にぶつけてみることにしました。

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T町の土地の危険度について再確認した

T町の両隣に建つ「倒壊の恐れのあるビル」と同程度のビルは、鳥取県中にたくさん建っているはずですが、震度6を記録した先日の鳥取県中部地震で、ビルが倒壊したという話は聞いたことがありません。

K氏に聞いてみたところ、そうした被害はないと思うと。しかし、だからと言って、いつか鳥取市が大きな地震に襲われた時、T町の両隣のビルが倒壊しないという保証にはならないと。

まあ、確かにそのとおりです。

次に、もし僕たちが空き家となっているT町の土地に家を建てる、あるいはリフォームして引っ越すのではなく、既にそこに住んでいて、建て替えやリフォームを検討しているとしたら、どのようなアドバイスをするか? と聞いてみました。

既に住んでいるという事実(はないですが)は、大きなものだと考えたからです。

K氏の答えは「命を守るために、あの土地を出て、別の場所で暮らすように強く勧める」というものでした。

僕が以前記事で書いたように、家の一部をシェルター化するなどして危険度を下げることはできるけど、胸を張って安全な家だとは言えない。いつか地震が起きて、自分たちが設計した家の中でawやawの家族が両隣のビルに押しつぶされて死んでしまったりしたら、後悔してもしきれない。もし、自己責任で住むからそれでも設計してほしいと言われたら、断りたい

K氏の答えをまとめると、そのような内容でした。

僕の妄想 – 集合住宅案

K氏の考えは前にも聞いていましたが、今回ははっきりと断じるような言い方で、あらためてその危険度を理解することになりました。

ただ、この話の前提となっているのは、T町の土地にaw家の家族が暮らす一般の住宅を建てる、というもの。一般的な住宅ですから、平屋建てや二階建てがイメージになっていますが、とすれば、両隣の3階建てのビルが倒れてきたら、確かにかなりの被害を被りそうです。

では、これが両隣りと同じ3階建てのビルなら、どうでしょうか?

危険度はかなり低下するはずです。しかし、夫婦+子どもで暮らす家が、3階建てのビルでは大き過ぎるのも事実。

そこで浮上してきたアイディアが「集合住宅」です。

僕の親もトムの親も、イトコ夫婦も、僕たちが愛する人たちが同じ場所で暮らす集合住宅にする、というものです。

子どもが生まれてから、彼女をどう育てるべきかを日々考える中でこのアイディアが浮かんで日を追うごとに強まり、そしてT町の土地が一般の住宅では危険で建てることができないという事実を突きつけられてから、かなり確信めいたものになってきました。

僕の親はあと数年で70代。10年もしないうちに、後期高齢者(医療制度対象者)です。トムの親は現在も現役でバリバリ働いていますが、10年後には定年退職していると思われます。

彼らは幸いにも、健康で元気に暮らしていますが、この先歳を重ねていった時、今と同じように自分たちだけで暮らしていけるかどうか。僕らのサポートが少しは必要になっていると考える方が自然です。そしてそれは、年々増えていくでしょう。

それが分かっているのであれば、住居は近い方がいいはずです。

そして何より、子どもにとって、祖父母がいつも近くにいるというのが大きい。親とは別の、自分を無条件で全力で愛してくれる存在がそばにいてくれるというのは、彼女の成長にとってとても素晴らしいことなのではないかと思います。

T町の近所の賃貸アパートで暮らし、近所の職場に通っているイトコ夫婦も、仕事をしている間はそこに暮らせば立地的には便利だし、一緒に暮らせばもっと楽しいはず。

もちろん、複数の世代、世帯がかなり近い距離で暮らすのは、幸せで便利で助かることばかりでなく、面倒な問題が起きる可能性もありますし、プライバシーの問題もあります。

建築家の知見を借りながら、そこで暮らすみんなが楽しく暮らせるような家をしっかり考えていく必要があるでしょう(それを考えるのが楽しいのですが)。

でも、家族みんなで暮らすことを想像すると、楽しそうなイメージしか湧いてこないんですよね。

「T町に建てるなら、そのアイディアしかないですね」

この話を聞いた、K氏も同意してくれました。

これまで、僕の妄想話を聞いてはそれが実現できず消えていくのを何度も見て落胆していたトム(妻)には、この話はしていませんでしたが、翌日、このアイディアを最大のステークホルダーである彼女に伝え、賛同を得ることができました。

このアイディアをトムと2人でもう少し、しかしじっくり考えてから、次のステップ=親たちへのプレゼンに進んでみようと思います。

* ちなみに一か所目は、こんな土地でした。

aw

Live in Tottori-Pref, JPN. Love Camp, Sandwich, Coffee, Beer and Scotch on the rock. Pursuing Self-Sufficiency Life.

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