スリーピングマットを調べてみた
さて、僕のとてつもなくダサイ、キャンプにおける就寝環境を改善すべく、まず開始したのがマットのチョイスです(ルナーソロを除き)。
とにかく情けないほど商品知識がないので、まずはどんなマットがあるのかをネットでリサーチしてみました。
マットは大きく分けると、クローズドセルとインフレータブルの2つのカテゴリに分かれるようです。
クローズドセル
細かな泡がたくさん含まれる構造のものは「発泡材料」とか「セル構造材料」と呼ばれ、これらを分類すると「オープンセル構造」と「クローズドセル構造」に分かれるそうです(ここを追求していくと何やら難しげな話になるのでこの辺にしておきます)。スリーピングマットにはこの「クローズドセル構造」が利用されたアイテムがたくさんありますが、ウェブをサーフィンしていて「コレ欲しいかも」と思ったものを幾つかピックアップしてみました。
Hypnos Mat / ヒプノス・マット
出典:LOCUS GEAR
このヒプノスマット、クロスリンクド・ポリエチレン(XLPE)・フォームという素材でできているそうで、特徴としては
- 軽量
- 熱伝導率が非常に低い=断熱性が高く、地面からの冷えを抑制
- 吸水率が極めて低い=濡れても重量増に成り難い
- インフレータブルと違ってすぐに使え、設置、撤収が素早く行える
といったものだそう。サイズも長さ180cm×幅50cmと大きく、価格が4000円弱とお手ごろなので試してみたいな〜と思った次第。ちなみに重量は約400g。
気になるのは、厚み1.2cmというところ。上記のとおり「熱伝導率が非常に低い(熱抵抗値=R値が高い)」ということなので、一度雪上で試してみたいですね。
*2017年1月現在、販売終了となっているようです。
EDELWEISS BAA-1420 / エーデルワイス
出典:bambooforest
なんだか凹凸してるエーデルワイスは、高密度ポリエチレン製。価格は5000円弱。
このマットの最大の特徴はその軽さ。180cm×50cm×1.5cmとヒプノスとほぼ同じ大きさで、170gと重量は半分以下です。凸凹によって軽量化が図られてるんでしょうか? 軽いということは、気泡が多く材質にたくさん含まれている=断熱性も高いのでは? なんて勝手に想像してしまいます。
どの販売サイトを見ても「傷が付きやすい(商品到着時に傷が付いてるかも)」とのことなので、取り扱いは丁寧に、ですね。
THERMAREST Z Lite
出典:THERMAREST
コンパクトに収納できるTherm-A-Rest Z Lite(サーマレスト Zライト)はとても有名なアイテムですね。これを使用している友人が何人かいることもあり、さすがの僕も見たことがあります。色やサイズのバリエーションもたくさん。価格は6000〜8000円あたり。
特徴は折りたたみ式なので収納が簡単でコンパクトになるってところでしょうか。素材は軽量EVAフォーム。表面のアルミ蒸着によって断熱性が以前のモデルよりもアップしたとのこと。長さ183cm×幅51cm、重量は410gと、ヒプノスとほぼ同じ感じです。
Amazonのレビューを見るととても高評価ですし、周りでも使用している人も多いので、安定感を求めるならコレもありかなと思います。
インフレータブル
さて、インフレータブルは空気を吹き入れ、膨張させて使用するタイプ。このタイプの最大のメリットは、空気を抜けば非常に小さくなるので、携帯性が高いという点です。
ロフト(高さ)があるとそれだけ地面からの熱を伝えにくくなりますが、それだけフワフワした寝心地になるので、好き嫌いが分かれるところかも知れません。
THERMAREST NeoAir XTherm
クローズドセルでも出てきたサーマレストのインフレータブル。サイズはS(51x119cm/310g)、M(51x168cm/410g)、R(51x183cm/430g)、L(63x196cm/570g)の3パターンですが、なんと言っても目を引くスペックはR値が5.7、厚みが6.3cmもある点です(共にLサイズ)。使用者のブログなどを見てもとにかく暖かいとのこと。
生地に上部は30D(デニール)の高強度ナイロン、地面に接する下部には70Dのナイロンでソフトグリップ仕様と、かなり丈夫に作られている様子。ダメージによって空気が抜けてしまうと大問題なので、リペアキット(とポンプ)を付属するなど抜かりのない感じです。
冬場、雪の上などに直接寝る場合でも安心して眠ることができそうな、というかそういうシーンを想定して作られているマットですね。価格は3万円台〜と、やはり高めになります。
KLYMIT STATIC V
個性的な見た目のクライミットのマット。長さ183cm、幅59cm、厚み6.5cm、重量686gと今回紹介しているマットの中で最大です(収納時のサイズも)。
全面75Dのポリエステルで覆っているので強度もありそう。ただしこれも先述の重さに影響を与えています。
「多少重くても、広くて暖かな寝床を作りたい!」という人や僕のようなオートキャンパーには良いかも知れません。
モンベル コンフォートシステム パッド
出典:モンベル
実はこのタイプ、以前使っていました。それほど大きくなくロフトも少ないコレくらいの商品でした(ハズ)。空気を抜けば軽くて小さくなります。
バルブを開けば多少は自動的に空気が入っていくので、キャンプ地に着いたらスタッフバッグから取り出してテントの中に置いておけば、あとは寝る前に口で空気を追加して仕上げればOK!ということですが、感覚的には70%くらいは追加で入れる必要がある感じでした。でも10年近く前の話ですので、改良されているかも知れませんね。
サイズやカラーが豊富にあるので、ラインアップはこちらを見ていただければと。
ちなみに、僕が所有していたマットはパンクして、残念ながら廃棄しました。小川山というロッククライミングのメッカで、夜寝ようとしてパンクしていることに気づき、極寒の一夜を過ごしたという悲しい記憶とともに…。
まとめ
上に載せたマットたちを表にまとめてみました。インフレータブルでラインアップがあるものについては、長さ180cm以上、厚さも5cm以上のアイテムを抽出しています。
名前 | サイズ(cm) (収納時) |
重量 | 素材 | 価格 |
---|---|---|---|---|
Hypnos Mat | 180×50×1.2 ( – – – ) |
約396g | クロスリンクド・ポリエチレン(XLPE)・フォーム | 3,980円 |
EDELWEISS BAA-1420 | 180×50×1.5 ( – – – ) |
約170g | 高密度ポリエチレン | 4,968円 |
THERMAREST Z Lite R 30302 | 183×51×2 (13×51×14) |
約390g | 軽量EVAフォーム | 6,000円〜 |
THERMAREST NeoAir XTherm | 196×63×6.3 (28×11) |
約430g | 30D高強度ナイロン/70Dナイロン ソフトグリップ | 38,880円 |
KLYIMIT STATIC V | 183×59×6.5 ( – – – ) |
約686g | 75Dポリエステル | 15,660円 |
モンベル U.L. コンフォートシステムパッド180 キャンプ50 | 180×60×5 ( φ10.2×60 ) |
1,114g | 40Dナイロン・ドビー | 11,829円 |
僕が結局何を選んだのかと言いますと
この中から一つ、マットを購入してみました。さて、何を買ったのか。「スリーピングマットを買ってみた」に続きます!
* R値 : 熱抵抗値。材の熱の伝わりにくさを表す値です。値が大きい程、熱が伝わりにくく、断熱性能が高い
* デニール : denier, 記号:D。密度、繊度で、糸や繊維の太さを表す単位