恩原高原に雪中キャンプに行ってきた ’21
毎年恒例、恩原高原での雪中キャンプに今年も行ってきました。
サイトは昨年と同じ林間のロケーション。写真のように青空が広がり、日中の気温も10度を超える文字通りの好天のもと、約10名の仲間たちと楽しんできました。
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ソリによる荷物の運搬
以前から荷物の運搬にソリを使う仲間はいましたが、今年から各自がソリを用意するよう声がけしました。結果、5台のソリが集まり、薪や料理道具などの共有物をせっせと荷揚げ。
やはりソリが5台もあると運搬力が違います。
さて、以前記事にした僕のソリはと言いますと、薪を2箱載せて引いたところでいきなりの破損(涙)。
(写真は破損前です)
理由は明確でしたので、また後日、検証記事を書いてみたいと思います。
テントたち
僕の寝床は今回もHilleberg NAMMATJ3 GT。
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自立こそしないものの2本のガイラインを極めておけばすぐに立ち上がりますし、前室は雨や雪を避けながら椅子に座って簡単な調理や荷物の片付けが行える広さがありますし、室内も3人での使用が想定されているから本当にゆったり。
ソロ用のテントとして申し分ないテントだと思います。願わくば、収納時のサイズがもう少し小さければ、といったところですがこれ以上は望むまい。
ちなみに、前室のインナーテント入り口に接する部分の雪を40センチほど掘り下げて、住宅でいうところの上がり框をつくったので、靴の脱着や前室での作業がめちゃくちゃ楽でした。
以下は仲間たちの寝床(の一部)。
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中学生の娘さんを連れてきていたKさんは、Naturehikeのソロ用テントを2つ設営(ちゃんと娘さん本人が運搬し設営/写真上段右)。
他にもビビィで寝る者、ハンモックで寝る者、まさに十人十色。
夜、「さあ、そろそろ寝ましょうか」というタイミングでなぜかみんなの寝床訪問となり、暗闇の中それぞれのテントを回ってシュラフやマットなどのギアを拝見したのですが、ホント、いろんな嗜好や考え方があります。それがダイレクトに反映するのも、キャンプの面白さの一つですよね。
料理と宴
ディナーは、料理人の仲間が準備してくれた牛肉・豚肉・鶏肉・鹿肉と、めちゃ肉々しい内容(褒め言葉です)。
下味がつけられ、あらかじめ低温調理で火が通された肉を焚き火で炙ってからいただきました。
これが美味くないわけがない! というか、めちゃくちゃ美味しい!
みんな、表情緩みっぱなしです。
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ナイフやトング、レードルは個人で使うものを持参して使用するなど、コロナ対策してのキャンプディナーですが、一度はじまってしまえば特に面倒だったりすることもなく(むしろ自分用の道具があるのは便利)。
やっぱり焚き火を囲んでの宴はいいですねぇ。
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写真はありませんが、この夜の星空もものすごく美しかったです。
雪中キャンプにおける焚き火
さて、今年は焚き火について知ったこと、考えるところがありましたので、来年に向けて書いておきたいと思います。
雪上の焚き火で生じる問題
まず、焚き火が沈む問題。
サイトに選んだ場所の積雪はおそらく70〜80センチ。
その雪上で燃やしはじめた焚き火が、およそ6時間後にはこんな状態に。
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そう、焚き火が自身の熱で雪を溶かしながら下に沈んでいき、とうとう最後には地面にまで到達してしまったんです。
焚き火の下に太めのログを敷いて遮熱していたんですが、いつしか燃え尽きてしまったようです。
ここまで沈んでしまうと、雪上にいる僕たちと焚き火との間にかなりの距離ができてしまうので、正直、暖かくないです。
この日、僕たちがとった対策は2つ。
1つ目は掘れた穴の角を削り、熱が周囲に届きやすくしたこと。
削った雪で火が消えたり、火の勢いが弱まったりしないように注意さえすれば、焚き火を楽しみつつ実行できる対策だと思います。
2つ目は焚き火のそばに座れるようなスペースをつくったこと。
焚き火の近くに寄れるので、これが一番焚き火の恩恵を受けることができる対策です。
ただし、これが可能だったのは、焚き火の隣で調理用のもう一つの焚き火を焚いていたことで使わない大きな穴ができていたから。しかも早めに鎮火したので、座るのにちょうどいい深さで沈下が止まっていたのもラッキーな点でした。
今後、ある程度深さのある雪の上で大きな焚き火をする場合は、あらかじめ雪を20〜30センチほど堀っておき、そこに太めのログ(薪ではなくログ)を3重以上に敷いてガッチリ土台をつくり、その上で火を起こすのが良いのかなと思いました。まあ、これでも数時間もすれば燃え尽きて沈下してしまうとは思うのですが。
焚き火を囲むのに適した人数とは
去年の雪中キャンプや昨秋の山中キャンプでは、大きな焚き火を一つつくり、それを囲んで食事したり、たわいもない会話を楽しんだりしたんですが、その経験から、自分は大きな焚き火をみんなで囲んでまったりするのが特に好きなんだと気付きました。
とはいえ、焚き火の大きさには限度があるし、それを囲める人数にも限界があります。
前述の2つのキャンプは、参加した仲間は4〜5名程度でした。直径1メートル弱の焚き火を囲むにはちょうどよい人数であるとともに、一つの話題についてみんなで話すなどして一体感を感じることのできる限界値だったと思います。
今年の雪中キャンプの参加メンバーはおよそ10名。一つの焚き火を囲み、一つの話題について話すには多過ぎます(これはふつうの飲み会でも起こる問題ですよね)。
もちろん、楽しみ方は人それぞれで、僕のように大きな焚き火を囲みたい人もいれば、自分の足下に焚き火台を置いて暖をとったり調理したりしたい人もいます。隣の人としっぽり話し、場所を移動してまた別の……という人もいるでしょう。
人数が多くなると盛り上がるし、楽しい場面も増えたりと良いことも当然あるので、一概に人数が多いと……というわけではないんですけれどもね。
ただ、現時点で僕がベストだなと思う焚き火を楽しむキャンプは、4〜5人くらいなのかなあという気がしています。
足りないもの、余計なものはあったか
今回は、天気が良かったり、雪の状態が良いなど好環境だったこともあって予想外の問題が起きたりせず、アイテムリスト的にこれと言った過不足はなかったように感じています。
シュラフ3重(モンベル#0+フリースインナーシュラフ)に加えて、遮熱シート+スリーピングマット2重(クローズドセル+インフレータブル)という、多くの人からすれば「どんだけ寒がりなんだよ!」という過剰な就寝アイテムは、僕にとっては必要なアイテムですが、アイテムの買い替えによってはもう少しスリム化できるかも知れませんし、他にも改善できる点はあります。それがないと来年の楽しみが半減してしまいますしね。
また一年間、いろいろと考え準備しながら、次回の雪中キャンプを楽しみに待ちたいと思います。
扉画像撮影: あきよししょうじTori Time/週末だけの野外生活
本記事に掲載している写真について。*印のない写真はaw撮影です。それ以外については、*1:山本靖裕 *2:あきよししょうじ(Tori Time/週末だけの野外生活) *3:高藤大佑が撮影した写真を使用しています(敬称略)。
今年も素晴らしい雪中キャンプでしたね! 満天の星空のもと、焚き火を囲んでの団欒の時間、いいなぁ〜!! キャンプ前の準備やキャンプ後の検証も含めて、毎年、楽しく勉強させてもらっています。
curu-curuさん、コメントありがとうございます☺️
昨年、今年とまだ2回しかやっていませんが、林の中だからか多少風の影響も弱まるような印象で、以前やっていた湖畔よりも穏やかな環境で雪中キャンプを楽しめています。もともとの天気も安定していて穏やかになってくれてましたし。
本当に仲間たちとのゆったりとした寛ぎの時間は、ウェルビーイングの観点からもとても大切だなあと思う今日この頃です。
この記事がcuru-curuさんはじめ、誰かのお役に立てているのであれば、本当に嬉しいです!
まぁ最高だったな。欲を言い出すときりは無いけど、天気も雪の量も申し分なくて本当に最高だったわ。まぁしかし毎年、同じキャンプにならないのもキャンプの魅力かもな。今年コット買い換えて本当によかった!とにかく広い。大きい。これにサーマレストとコールマンのマットで今年も夜中汗だくだったから。寝床問題は俺はもう全く無いかな。あとは、もう少し大きなテントが欲しいかな、それとタープもそろそろ検討していきたいなと思ってる。こうして色々と次のキャンプに備えて妄想するのが最高だ。
コメント、さんくす!
去年と同じ場所だったからかやはり鮮度感は薄まった感じしたなぁ。でもかなりいい場所だから、今回初めてだった人はかなり楽しめたんじゃないかな。
コールマンのマットってどんなヤツ? 今度見せて。
去年はキャンプ道具をほぼ買わなかったのだけど、今年はファミキャンの道具を一新しようと思ってるので、膨らませきった妄想を爆発させようと思っとるわ!