恩原高原に雪中キャンプに行ってきた ’23

毎年恒例の雪中キャンプ、今年も行ってまいりました。

残念ながら今年のコンディションは、雨。週間天気予報を何度眺めてもこれは変わらず、当日仲間と待ち合わせた場所では雨、風ともに強くて、「これはキツイかなぁ」と思ったりもしましたが、それもひっくるめて自然、環境を楽しむのがキャンプじゃないかと思い直し、現地に向かいました。

幸運にも現地の雨と風はほぼなく、荷物運搬やサイト設営、宴会場づくりに支障なし。霧が立ち込める雪の林を眺めながら、雨の雪中キャンプもいいもんだなと思える余裕がありました。

恩原高原に雪中キャンプに行ってきた ’23 霧に煙る雪の林




雨対策

雨対策と言っても、雪中キャンプだから特に変わったことをするわけではなく、しっかりと雨具を着る+雨具の替えを用意する、テントの上にタープを設営する、くらいです。

恩原高原に雪中キャンプに行ってきた ’23 今年もヒルバーグナマッジ3GT
今年の寝床もHilleberg Nammatj 3GT

タープはテントの周囲の木を利用して設営するんですが、全てのポイントにちょうどいい木があるわけではないので不恰好なカタチになるものの、個人的にはポールを使ってピシッと綺麗に張られた状態よりも好きです。自然を活用した結果であるし、要はテントをしっかりと覆い、テント外に作業スペースをつくり、降った雨を溜めずに流してくれればいいわけですから(まあ、どれもギリ及第点といったぐらいでしたが笑)。

また、これもタープを使う利点ですが、タープの下で雨に濡れることなく撤収作業できるのもありがたいですね。いつものようにテント内の前室の雪を掘り込んでいたので、高さのないタープの下で立って撤収作業できるのも体に負担がなく良いなと思いました。

恩原高原に雪中キャンプに行ってきた ’23 ヒルバーグナマッジ3GT内前室の雪を掘る
にしてもスゴい色ですよね笑。日中、テントの中は「赤の世界」になります

宴会場

今年は雨が降ると分かっていたのでタトンカ1TCを持参していましたが、仲間が持ってきてくれていた大きな白色のブルーシート(っておかしいですね)を屋根にし、シートの下ほぼ全面を30センチほどの雪を残して掘り進めました。

恩原高原に雪中キャンプに行ってきた ’23 宴会場づくり。大人数人で掘るのですぐに大きな穴ができました
6人の大人が一斉に掘ったので、一気に大きな穴ができました

1メートル近く掘り下げたうえに、掘った雪が周囲に積まれて壁になってくれたので、多少の風があっても雨が吹き込むことはありませんでした。

恩原高原に雪中キャンプに行ってきた ’23 完成した宴会場
撮影: Daisuke_Y

白いシートが景色にも映えるし、「サイコーの宴会場!」と浮かれていた僕らを、非情な現実が襲います。

燃えない薪はない

宴会場の完成後、さっそく焚き火を楽しもうと朽ちて倒れた木を探して玉切りし、宴会場に持ち帰って火起こし。

が、火が着かない……。

着火剤や新聞紙、ガストーチやブロワを駆使して何とか火を起こそうとしましたが、4時間近く戦って、結局、火を起こせず。

これまでの雪中キャンプで火起こしに苦労したことがなかったこともあり、今年も現地調達で大丈夫だろうと、誰も乾燥した薪を持ってきてなかったんですよね。

しかし今年の薪は雨の影響なのか芯まで湿っていて、本当に何をしても火が着きません。

「燃えない薪ってあるんですね」などと言いながら暖を取るために食事をし、一時温まるも食べ終えるとすぐに寒くなる。冗談で「もう寝ましょうか」と話していたら、わずかな電波で送ったLINEのSOSを見た後発の仲間が薪をひと束持ってきてくれました!

その薪をバトニングして細かく刻み、過去これほど丁寧に火を起こしたことがあっただろうかと思うほど、丁寧に丁寧に火を育てていきます。

恩原高原に雪中キャンプに行ってきた ’23 小さな火を育てる
遅れて現地入りした別の仲間が持っていた着火用の割り箸も大活躍(撮影:Pro)

例年、雪中キャンプでの焚き火は直火ですが、今回はファイヤーディスクを使用し、できるだけ温度が上がりやすい環境をつくりました。

数本の薪が熾火になり、ようやく火力が高めで安定してきました。こうなれば湿った薪も火の周囲に置いておくだけである程度乾き、燃えやすくなります。

恩原高原に雪中キャンプに行ってきた ’23 やっと暖かくなってきた

やっと暖かくなった〜、と会話も弾みます。「いつも焚き火の煙で目が痛い、服が臭くなるなんて文句言ってたけど、あれは贅沢なことだったんだね」なんて話をしていました。

恩原高原に雪中キャンプに行ってきた ’23 焚き火を囲んで

友人が今年導入した焚き火の煙対策もついに本領発揮です。

恩原高原に雪中キャンプに行ってきた ’23 煙対策はこれだ!
異質な見た目ながら効果は本物。来年はみんな導入するかも笑(撮影: Daisuke_Y)

今回の焚き火で、過去できていたことが今日できるとは限らない — 準備がいかに大切かを学びましたね。

悪天候にも挫けず、いかにしてこの状況を楽しむか。そんなふうに前向きに捉えられる仲間たちとのキャンプ、今年も最高でした。

  1. 職人をやっている仲間が、車に積んでいた充電式ブロワを使用。口で吹く火拭き棒よりはるかに大量の空気を供給できるので、今後我々の火起こしの定番アイテムになりそうです笑。

aw

Live in Tottori-Pref, JPN. Love Camp, Sandwich, Coffee, Beer and Scotch on the rock. Pursuing Self-Sufficiency Life.

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