恩原高原に雪中キャンプに行ってきた ’20
毎年2月の恒例となった恩原高原での雪中キャンプに行ってきました。
これまでは恩原湖畔にキャンプサイトを設置していましたが、今年は環境を変え、恩原高原の林間で開催。
個人的には過去最高の雪中キャンプになりました。
積雪は30センチほどと少なめでしたが、車を停めた場所から数分、傾斜地を登ってアプローチする必要があったため、歩きやすくて助かりましたね。
テントの設置も、足で踏んで圧雪しても地面が出てくるようなことはなく、しかしペグはしっかりと地面に食い込んでくれたので、純粋に雪上に設営するよりも楽でした。
HillebergのNAMMATJ 3 GTの実戦投入は2度目。先回は雪の積もった河原だったこともあって完成度低めでしたが、今回はしっかり設営できました。
先述のとおり設営しやすい条件だったことにくわえて天候もよかったので、精神的に余裕があり、設営そのものも楽しめましたし、荷物の整頓や寝床づくりも丁寧にできて、とても満足いくサイトが完成。
さて。
今回の参加者は小学生2人を含む8名のパーティ。
みんなでナイフでバトニングして、フェザースティックつくって、ファイヤースターターで着火して、育てた焚き火を囲みました。
夜も更けてきて、気温は氷点下7度とかなりの低温となりましたが、風が全くなかったので焚き火の煙はきれいに真上に。
撮影: Shoji Akiyoshi
おかげで煙に燻されることもなく焚き火を近くで囲むことができ、嘘のように寒さを感じることなく過ごせました。
そして、見上げれば雲ひとつない満点の星空。
撮影: Shoji Akiyoshi
雪解け水がつくった小さな小川のせせらぎを聴きながら、ふかふかのシュラフにくるまって眠るすばらしき幸福感。
夜中、ほとんど目を覚ますことなく、翌朝は7時頃に起床。
テント内でコーヒーを淹れ、外に出てみると、テントがバリバリに凍りついていました。
外に置きっぱなしにしていた、ゆきがけにコンビニで買ったコーヒーも、味が染みたおでんの大根みたいになってるし、
ショベルのハンドルもこんな感じに。
全てが凍っていましたが、2日目も素晴らしい天気。
最高に気持ちいい!
が、焚き火なしでは寒いので火起こし。1時間以上かけてようやく、凍りついた薪から煙があがりはじめました。
(実は僕は焚き火ができたころに起きてきたのでその苦労を知らず。そのくせ椅子にふんぞり返ってエラそうな態度で焚き火の恩恵に預かりました)
撮影: Yasuhiro Yamamoto
焚き火に当たりながらみんなで朝食。
陽が当たって気温が上がり、テントの氷が溶けて蒸発しはじめたのを合図に、ペグに付着した土を雪で洗ったり、湿ったシュラフに風を通したりと、のんびり楽しみながら道具を片し、昼前に撤収。恩原高原を後にしました。
ちょうどいい積雪量、無風、素晴らしい天候、星空、完璧な焚き火…… キャンプを楽しむための条件すべてが完璧でした。
こんなことって、あるんですね。
雪中キャンプで唯一の不満点は、長い時間、外で過ごせないこと。せっかく家を飛び出して自然の中に来ているのに、テントの中にばかりいては、家にいるのと大して変わりません。
天気や気温がその理由なわけですが、今年は先に書いたとおり条件が素晴らしかったので、寝る時以外はずっと外で過ごせたんですよね。
こればかりは自分たちでコントロールできるものではなく、ただただこの日にキャンプできたことを感謝するのみ。
昨年と一昨年の雪中キャンプが暴風雪や雨と天候に恵まれなかったこともあり、年々雪中キャンプの参加者が減少傾向にあったんですが、今年は「やっぱり雪中キャンプって最高!」と心の底から思いましたね。
早くも来年が楽しみです。