恩原湖畔に雪中キャンプに行ってきた ’18
建国記念日の絡んだ三連休に、雪中キャンプに行ってきました。場所は昨年同様、岡山県鏡野の恩原湖畔。
後述しますが、サイトの場所は昨年と若干違います
今回も実に楽しい雪中キャンプではあったのですが、二度目ということもあって単に楽しい!ということだけでなく、重ねてきた準備が有用なものだったかどうか、当日の判断やオペレーションは適切だったかどうか、などについて気に留めながらキャンプしていました。
結論としては全然ダメだなぁと。
初日は残念ながら、雨
雪中キャンプの数日前に、友人が現地視察に行ったのですが、その時の気温は日中でもマイナス10度ほどと寒く、「今年は雪よりも寒さ対策だな」などと話しておりました。
ところが当日は一気に気温が上がり、天気予報も雨。
とにかく行ってみよう!ということで恩原湖まで上がってみたのですが、気温は1度ほどと低いものの、やはり雨。
加えて、昨年サイトに利用したエリアは雪がかなり少なく、これじゃあ開催は無理なんじゃないか、と一気にみんなのテンションが下がったわけです。
偶然見つけた新しいサイト
しかし、ちょっと湖の周りをぐるっと回って様子を見てきます、と出かけていったMYOG CamperのKさんがものの10分で戻り、やや興奮気味に「ええところがありましたよ!」と。
果たしてそこは、昨年のサイトよりも景観がよく、雪がほぼ平に積もったキャンプ好適地でした。
湖が一望できる絶好のロケーション
湖に流れ込む小川がそばを流れる。酔っ払って落ちないように注意(!)
道路から起伏のある道を歩く必要がありますが、そこは致し方なし。
おそらく昨年と同じレベルで雪が降っていたら、アクセスすらできない場所だと思われるので、怪我の功名とでも言いますか。
みんなの下がり気味だったテンションも回復し、「よっしゃー!」と荷物運びが始まりました。
雨の中の運搬と設営
キャンプ道具の運搬と設営は、小雨がパラパラと断続的に降るなかで行われました。
サイトに車を横付けして荷物を降ろせるわけでもなく、芝生のグランドでさくっと設営できるわけでもなく。いつものキャンプよりも遥かにサイトの準備に時間がかかります。
各自の就寝用のテントと、宴会場テント(テンティピ・ジルコン9CP)の設営が完了したのは、荷物を運びはじめてから2時間ほど経っていました。
積雪量も足りず、また荷物の運搬と設営でかなりの時間を要したため、予定していたパーティケーブの掘削は中止となりました。
タープの下にヴィヴィで寝る強者も。同伴の小3の息子はドームテント内で就寝
それでも最高に楽しい雪中キャンプ
メンバーが全員揃ったのは、午後5時過ぎ。
揃ったところで乾杯して宴を開始。雪の上だけど、汗をかくほど体を動かしたあとのビールはやっぱり美味い。
そして、メイン料理となったキムチチゲ(*)は冷え切った体を温めてくれました。やっぱり、雪中キャンプのごはんは鍋に限りますね。もう本当に美味しい。
メンバーの多くが40代とは思えないほど、低俗な話で盛り上がり(汗)、山奥の湖畔での時間は更けていくのでした。
ポストモーテム
冒頭、「全然ダメ」と書きましたが、次回の雪中キャンプに臨む自分に向けてのポストモーテム(*)をしてみたいと思います。
天候に合わせた服装
アイテムリストを作成して、忘れ物がないか入念にチェックし、前日には車に載せていたキャンプ道具。
当日着る洋服もアイテムリストに載せてはいましたが、これはやはり当日の天候などで柔軟に変更すべきでした。
しかも、雨天と聞いていたにも関わらず、レインウェアをアイテムリストに入れていなかったというのは大きなミスです。そもそも雪中キャンプなら、レインウェアは最初から必須アイテムにしておくべきだったなぁと。
上半身は防水性能の高いウェアを着てはいましたが、道具の運搬とサイトの設営におよそ2時間ほどかかり、その間、雨は弱いながらも断続的に降っていましたので、体は濡れはしないものの、着ているだけで少し寒さを感じました。
悪天候時は前室が必須
今回、主に寒さ対策を理由に、防寒対策が万全でない友人が僕のテントで寝るという計画でした。それで、テントの内部を快適にするために、tent-Mark DESIGNS CIRCUS TC(以下、CIRCUS)のインナーを購入していたわけです。
ところが当日、想像以上に気温が上がったこともあり、友人は彼自身のテントで寝ることに。
この時点でインナーの使用を中止すればよかったのですが、届いたばかりのそのアイテムをどうしても使ってみたくなり、インナーを取り付けたんです。
もともとCIRCUSはフロアレスのテントなので、土足でそのまま入れるし、部分的に就寝用などで土禁エリアにしたとしても、そのほかの部分は前室と同じように使うことができます。
雨や吹雪などの悪天候時は、上着や靴の脱ぎ着は、やはり屋根の下でしたいものです。
しかし、インナーを取り付けていたために、CIRCUSの内部は全面土禁エリアになっていて、テントの中に入る時は毎回靴を脱着しなくてはならず、それがかなり面倒でした。
体に付着した水や雪を完全に除去してから入ることは難しいので、インナーのフロアの上も少しだけですが濡れてしまいましたし。
初めてのアイテムは使わない
そのCIRCUSのインナー、おそらく通常のコンディションで設営すれば非常に簡単に取り付けられたと思うのですが、雪上に設営する=ふつうのペグは使えず、スノーペグでの固定になる=ということもあって、結構苦戦しました。
事前に試し張りして設営のコツを掴み、完成形の具体的なイメージを持っておくことが、スムーズな設営のポイントですが、今回は雨の中、YouTubeの動画を見て確認しながらの設営……そりゃ、苦戦するわけです。
インナーテントに罪は全くありませんが、CIRCUS単体の設営に切り替えておけば、設営だけでなく運搬や撤収の労力のカット、その後の過ごしやすさがアップしていたことは間違いありません。
連泊すべし
集合場所を出発したのが、2月10日の正午過ぎ。恩原湖に到着したのが午後1時半。撤収を完了して、現地を解散したのが翌日の午前11時半過ぎ。
あれだけ苦労して道具を運んでサイトを設営したのに、1日も経たずに撤収してしまうのがなんとももったいなく感じました。
MYOGキャンパー Mr.K渾身のカマクラ
特にKさんがつくったカマクラは、施工期間3時間の力作。これを一泊で放棄するなんて、実にもったいない。
連泊できれば、サイトの活用率は倍になります。2日目の昼間は近くのスキー場に行くもよし、昼寝するもよし、昼間からビール飲むもよし、パーティケーブを掘るもよし、最寄りの温泉に行くもよし、サイトをつくり直すもよし……各自が自由に過ごし、また夜になればのんびりと鍋をつつきながら、低俗な話に花を咲かせる(笑)。
当たり前ではありますが、一泊よりもはるかにゆったりとした時間を持つことができます。
みんな家庭があり、仕事もしているなかで、都合を合わせて集まっているわけで、なかなか全員が連泊できることはないかも知れませんが、次回は是非、可能性だけでも探ってみたいですね。
それにしても、反省点としてつらつらと書いてみましたが、実に当たり前のことばかりで、自分が情けなくなります(笑)。
役立ったもの
では逆に、これはよかった!というものを、一つだけ。
Black Diamondのエバック
2日目は気温が下がり、朝起きると吹雪いていました。前日に降って水気を多く含んだ雪は、氷のように硬くなって締まっています。
こうなると大変なのは、雪の中に埋めているスノーペグの掘り出しです。
ふつうのプラスチック製の除雪用スコップでは歯が立ちませんし、剣先スコップは大きくて重たいので扱いが大変。
しかし、この度導入したBlack Diamondのエバックのホウ(鍬)モードで難なく掘り起こすことができました。
小さくて軽いので取り回しも楽で、想像以上に使いやすいショベルでした。
まあ、いろいろ反省点はあれど、みんなが怪我することなく、楽しく過ごして無事に日常生活に戻れたことが何より。
また次回の雪中キャンプに向けて妄想を膨らませる日々を送りたいと思います。
恒例の記念撮影。一番左がawです、念のため(撮影:亀井和也氏)
* キムチチゲ キムチ鍋のこと。ちなみにチゲ(찌개)は韓国語で鍋料理のことなので、たまに耳にする「チゲ鍋」という言葉は意味が重複していると思われます。
* ポストモーテム 事後検証。主に、仕事の現場などでは、プロジェクトなどが終了したあと、当該プロジェクトを検証・評価し、次に活かす材料の洗い出しなどを目的に行われます。
今回の雪中キャンプ結論は、やはり最高に楽しかった。
様々な状況を想定しないといけないからこそワクワクするし、準備も楽しい。
しかし、未熟がゆえに全てのことに不完全燃焼感が残る。準備不足に判断ミス、忘れ物など、小さなことなんだけど悔しさが残ってしまう。が、これもまた次の楽しみになっている。なんちゅう遊びを知ってしまったのだろうと思う。
芝生大好きさん、コメントありがとう!
なんだかんだ言っても、やっぱり最高に楽しいよね。行く1週間前くらいから当日、終わったあとの余韻にひたる1週間、合計で2週間以上は楽しめるもんね!(笑)
もともと完璧な装備なんてないし、その時々で本当に重要なアイテムが変わってきたりするから、毎度、不足感はあるよな。でも言うように、それが次回の楽しみになってくるし、不具合があったところや不満が残ったところを、次にどのように改善するのかを考えるのも、また楽しいんだよなぁ。
H岡もハマってきたみたいだし、また近々、集まろう!