solo stove(ソロストーブ)を買ってみた
先日のキャンプで、暖をとるために友人が貸してくれたsolo stoveに魅了されてしまいまして。しばしパソコンの画面の前で悩んでいましたが、この誘惑は抗い難いから、こりゃいずれ買うことになるだろう、だったら早い方がいい、ということでポチり。
solo stoveで一番大きなサイズ「campfire(キャンプファイヤー)」を購入しました。
solo stove(ソロストーブ)
solo stoveは、Jeffrey Jan(ジェフリー・ジャン)というアウトドア愛好家(特にアルゴンキン州立公園が好き*)のアメリカ人が立ち上げたバックパッキング用のストーブメーカー。キックスターターというアメリカのクラウドファンディングを活用して資本を集め、製品をリリースしてきた会社です。
solo stoveの持つ機構は、Bush Buddy(ブッシュバディ・創業者Fritz Handel)やNOMADIC(ノマディック・創業者Jeff Tinker)といった超軽量のネイチャーストーブと呼ばれるものと同じ。非常に燃焼効率の良い二重構造により、少量の燃料(木)で十分な火力をおこして調理したり、暖をとったりすることができます。詳細は後述。
ブッシュバディやノマディックは、絶大な人気があったにも関わらず手作りの少量生産で、入手が困難でした。それに対しsolo stoveは製造ラインを工業化、強度の必要な底部などを溶接ではなくワンピース工法(1枚の材料から成型する、つなぎ目のない工法)でつくるなど、高品質且つ大量に製造することを実現しています。
継ぎ目のないワンピース工法が採用された底部
これまで小ささ、軽さを重視してつくられてきたネイチャーストーブを、solo stoveは、多少重さを犠牲にしても品質を向上させ、且つサイズバリエーションを増やしてユーザーのニーズに応え、成長してきたという感じでしょうか。
solo stove campfire(キャンプファイヤー)
solo stoveは3サイズの展開(2016年11月現在)。
高さ14.5cm、直径10.8cm、重さ255gのライト(写真左)、高さ20cm、直径13cm、重さ467gのタイタン(写真中央)、高さ23.5cm、直径17.8cm、重さ998gのキャンプファイヤー(写真右)です。
僕が選んだのは一番大きな(そして重い)キャンプファイヤー。理由としては、以下のような感じです。
- 実際の製品を使ったことがあり、サイズ感、使用感を体感できている
- 調理に適している(小さ過ぎるとスキレットや鍋が落ちやすい)
- ある程度、大きめサイズの薪も使える
- ハイキングなどには持たないので大きくても支障がない
ちなみに本国アメリカではBonfire(ボンファイヤー=焚き火)という名のビッグサイズが登場(*)していますが、価格もかなりビッグなので、もしこれが日本で販売されていてもキャンプファイヤーを選択したでしょうね。
ところで、考えてみたら、キャンプにおける焚き火は僕にとってかなり重要な要素であるにも関わらず、自作の焚き火台や薪バッグなどを試験的につくったりしてはいたものの、実用できるものは買ったりつくってなく。
何か新しいアイテムが欲しいなと思いつつも、近年人気のウルトラライト系超軽量ストーブや焚き火台は、実用性の乏しさがネックで食指が動かず。それらを使ってソロキャンしながら焚き火を楽しんでいる自分がどうしても想像できなかったのですが、このsolo stoveは実にリアルに想像できたわけです。できたというか、日帰りでもいいので早くこれを持ってフィールドに出かけたい! と、想像するだけでワクワクしてしまったほど。
二次燃焼って何ぞや?
さて、このsolo stoveに魅了されてしまった理由は、とにかく薪がよく燃えるということに尽きるのですが、やはり無視できないのは「二次燃焼」というワード。聞いたことはあるがよく分からない、薪ストーブの専門用語では? という状態だったので少し調べてまとめてみました。
solo stoveは薪などの木を燃料として使用しますが、木そのものが燃えるのを一次燃焼と言います。
これが一般的な燃焼であり、僕などは燃えるという現象はこれで完結しているようなイメージを持っていましたが、実はこの一次燃焼で燃えた木から上がる煙には炭素や可燃性ガスなど、燃えるものがたくさん含まれているのだとか。
これらが燃えるのが、二次燃焼です。
solo stove内では、この一次燃焼と二次燃焼が同時に起きているので、非常に高温になります。しかし、焚き火台のように開放された空間ではないので、部分的に開けられた通気口から流入するわずかな空気によって燃焼している状態。薪は一気に燃え切ってしまうことなく、一次燃焼と二次燃焼によって少ない薪でハイカロリーを長時間提供してくれる、というわけです。
solo stoveで起きている燃焼をイラストにすると、こんな感じになります。
底部の穴から空気が流入。一部は薪の燃焼に供給され、一部は外筒と内筒の間を通って上昇します。空気は上昇する間に、薪の炎に温められて高温になります。
燃えている薪からは可燃要素がたくさん含まれた煙(グレーの矢印)が出ています。この煙に上部の穴から流入する高温化した空気が当たり、二次燃焼(赤い矢印)を起こすわけです。
くどいようですが(笑)、実際のsolo stoveで見てみると、この網の上に置かれた薪が燃え、立ち上がった煙が、上部に開いた穴(小さい方です)から流入する高温の空気によって燃焼する、というわけですね。
小さくてシンプルな構造ながら、高い燃焼効率を実現する、本当によく考えられた仕組みですよね。
さて、このsolo stoveを早速キャンプで使ってみました。
次のページで、使用感をレビューします。
これからの季節は焚き火最高ですよね。
煤汚れですが、ボンスターという洗剤付きタワシがオススメです。嘘のように落ちますよ。
鳥取の人さん、コメントありがとうございます。
ボンスター、調べてみます!