ソトシルがサービスを終了する話
アウトドア情報を発信するアプリ「ソトシル」が2024年9月30日でサービスを終了—
運営会社のスペースキーさんが、プレスリリース前に連絡をくださいました。最近、キャンプハウスという名前のくせにほとんどキャンプの記事を書いていない当ブログも、ソトシルがサービスを開始した2017年からネタ元としてメディア登録されていたので、事前に連絡くださったようです。
最近、当ブログはキャンプに関する記事が激減しているので、ソトシルに僕の書いた記事が掲載されることは少なくなっていると思いますが、やっぱり少し寂しい気がします。
キャンプブーム終焉の余波か
昨年あたりから、(第二次)キャンプブームは終焉したと言われていますよね。
新型コロナウィルス感染症(新型コロナ)が感染症法において5類感染症となった2023年5月8日以降、日本人の行動が変容、というよりはコロナ前に戻っていきました。レジャーや娯楽の場が非密室なアウトドアである必要がなくなり、選択肢が広がった結果、「仕方なく」アウトドアを選択していた人たちが離れていったという見立てのようです。
新型コロナに翻弄された3年間、ほとんど全ての日本人が同一で同質な体験をしてきたので、こうしたストーリーには納得感がありますよね。
キャンプがブームになった理由として、新型コロナではなく、時代や社会背景の過度な歪みに対する揺り戻しだとか、1990年代の第一次キャンプブームを体験した子供が親世代になったからだとか主張している人もいれば、データをもとに、コロナ禍よりもずっと前、2013年頃からブームは始まっていたという人もいます(確かにその頃からキャンプ人口が増加してはいますが緩慢で、ブームが始まったと言えるかどうかは微妙なところというのが個人的な感想。2025年ぐらいまでのデータが出揃ったら、より定量的で正確な判断もできるようになるかも知れません)。
まあどんな理由にせよ、僕にはどうでもいい話なんですが(笑)、キャンプ経験者が増え、それによって製品やサービスが多様化したり、進化・深化するのは良いことだなと思います。
しかし、それは単にキャンプをやる側の意見であって、アウトドアを楽しむ人口が減少することで負の影響を受ける企業があるのは間違いなく、今回のソトシルサービス終了はその影響なのかなと外野から愚推しています。
ソトシルを運営する株式会社スペースキーさんは、他にもCAMP HACK、YAMA HACK、TSURI HACK、CYCLE HACK、BBQ HACKなどアウトドア情報サイト、なっぷ(キャンプ場予約サイト)の運営をされているので、それらへの影響はどうなのか注視していくつもりですが、同社はYadvance!(ヤドバンス!)なる予約システムサービスや、GO GO MIYAGI、IZU HACKといった観光地の情報サイトも運営されていたりと、いま右肩上がりの観光ドメインのビジネスも手掛けているので、そこに資源を集中するためだったりして……などと、田舎のヒマなオヤジが想像したりするわけですが。
以前こちらのブログでも紹介した、キャンプ道具に特化したフリマアプリ「VINOVER(ヴィノバー)」などは逆に、キャンプを止める人たちが不要になったアイテムを出品してくれる可能性が高まるので、ブーム終焉によって逆に活況となる可能性もありますが、欲しいと思う人も減るわけですから何とも言えないところですね。
僕もすっかりキャンプから遠ざかっていますが
奇しくもブームの終焉と時を同じくして僕もキャンプから遠ざかった生活を送っております。それはこのブログの更新内容で見ても明らかなわけですが、理由は何だか忙しいから(笑)。2度目のホストファミリーや妻の転職、僕の仕事の多忙化によって、なんだか気持ちにゆとりがなくなってしまっている気がします。僕の場合、ちょっとした隙間にねじ込んでまでキャンプの予定を入れたいとは思わないんですよね(ここは以前と変わったところかも知れません)。
でも夏が終わって涼しくなったら、また家族と一緒にキャンプしたいと思っています。ぼちぼち計画しはじめるかな〜。
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