ルナーソロLEの代わりのソロ用テントを検討してみた

先月オンライン申請した特別定額給付金が、無事に入金されていました。何か有意義な買い物をして世の中の経済に少しでも貢献したいと考える今日この頃。

今年は一切のキャンプ道具を買わないと宣言した僕ですが、10万円/人という大きな金額を何に使うか。

キャンプ道具で考えれば、やはりテントです。

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現在ソロキャンプ用に頑張ってくれているSIX MOON DESIGNSルナーソロLE(僕が初めて買った、ウルトラライトのモノポールテント)が、僕の手元にやってきて早や5年が経ちました。


ルナーソロLEを買ってみた

基本的にかなり満足しているんですが、春から秋にかけての3シーズン、ソロキャンプで使ってきて、幾つかの問題点を感じています。

そこで、この記事では、僕がルナーソロLEに感じている問題点を紹介し、それを踏まえ、次なるソロキャンプ用テントの候補をピックアップして検討してみたいと思っています。

ルナーソロLEに感じている問題点

ルナーソロLEは、僕のソロキャンプの寝床の定番。海、山、島など様々なロケーションで、冬以外の季節で使ってきました。

850gと軽量なうえ、設営も楽。意外と風にも強い。70デニールの強靭なバスタブ付フロアがあるので、暖かい季節はシュラフやマット、グランドシートなどがなくても、これだけでも夜を過ごすことができます。

しかし、良いところばかりではなく。

結露がハンパない

シングルウォールの宿命か、結露がスゴイです。特に海キャンプなどで使うと、朝は信じられないくらい結露しています。

隅に置いていた荷物やシュラフは濡れてしまいますし、中で着替えたり、荷物を整理する時もテントに触れないように注意を払い続ける必要があり、疲れます。

内部空間が狭い

ルナーソロLEはフロアの面積自体は2.4m2もあるんです。

数字としては決して狭すぎることはありません。2つのガイポイントを牽引することで内部空間を若干ですが拡張することもできます。

が、モノポールテントの宿命か、内部の容積が小さく、内部では横になるか猫背になって座っていなければ、テントに頭が触れてしまいます。

上のメーカーが用意しているイラストは上部と前面から見たものですが、横から見た奥行きの分かるイラストがありません。そこでつくってみました。

内部で頭がテントに触れないでいられる場所は中央のごく一部で、それ以外の場所ではたいてい頭や体の一部が触れてしまいます。

頭がテントに触れる、そのこと自体に問題はないんです。

テントが乾いていれば。

しかしこのテントは大抵、朝になると超絶結露しています。だから体を起こすと頭が濡れ、服が濡れ、シュラフが濡れます。

みんながまだ寝ている早朝、僕だけ起きて撤収し帰宅する、なんてこともソロキャンプでは時々あるんですが、なるべく物音を立てないよう、テントの中で帰り支度するわけです。

濡れたテントに触れないように体を屈めながら、音を立てないように静かにパッキングするあの苦行……(笑)。

ルナーソロLEの軽さ、コンパクトさは捨てがたい特徴ではあるものの、結局のところ、バックパックを背負って何時間も歩いたりするアクティビティで使うわけでもないので、居住性を必要以上に犠牲にせず、もう少し快適さを重視してテントを選んでもいいのではないかと。

という視点で、ソロキャンプ用のテントを物色してみました。

snow peak ラゴ Pro Air1

最初にチェックするのは、ルナーソロLEをそのままダブルウォールにしたような雰囲気のこちら。snow peak ラゴ Pro Air1。


画像出典:snow peak

重量 メインフレーム有/950g(ケース・ペグ含まず)、メインフレーム無/700g(ケース・ペグ含まず)
サイズ 設営時/下イラスト参照、収納時/φ14×33cm
材質 フライシート/20Dシリコンポリエステルミニリップストップ・PUコーティング耐水圧1,500mmミニマム、インナーウォール/20Dポリエステルミニリップストップ、ボトム/30Dナイロンリップストップ・PUコーティング耐水圧1,500mmミニマム、フレーム/ジュラルミンA7001(φ9.5mm)
セット内容 テント本体、コの字フレーム(×1)、メインフレーム(×2)、サブフレーム(×1)、ジュラルミンペグ(×9)、自在付ロープ(×2)

ポール2本をコの字型のコネクタでつないでメインフレームとするユニークなタイプのテント(同じタイプのフレームはBlack Diamondのディスタンスシェルターなどにも採用されています)。トレッキングポール2本を使うということで、使用シーンが登山、トレッキングで、という方向性がより強調されている気がします。

ダブルウォールと軽さを両立させるためか、全体的にかなりコンパクト。内部空間もかなり狭く見えます。結露しづらいダブルウォールなので、ルナーソロLEのようにテントの生地に触れないように注意する必要はないかも知れませんが、それにしても。特に頭と足の部分はかなり窮屈そうですね。

NEMO RECURVE 2P

続いては非常にユニークなフォルムのNEMO(ニーモ)、RECURVE(リカーブ)2P。


画像出典:Nemo

重量 666g
サイズ 設営時/下イラスト参照、フロア面積/2.02、前室面積/0.62×2
材質 本体/7D Sil/PeU ナイロン+シームレスメッシュ、フロア/10D Sil PeU ナイロン

ですが、この製品、シングルウォールなんです。

内部空間が大きそうなので、結露しても濡れたテント生地に触れることは回避できそうな気もしますが、残念ながら今回はリストから除外。

面白いデザインなので、機会があれば実物を見てみたいですね。

なお、NEMOのソロ用テントとしてリストアップすべきは本来、Spikeですね。

HILLEBERG AKTO

今回、僕が注目しているのがこの形状、シングルポールのソロ用テントです。


画像出典:HILLEBERG

重量 1.3kg(総重量/1.7kg)
サイズ 設営時/下イラスト参照、室内最大高/90cm、フロア広さ/1.7m2、前室広さ/0.8m2、収納時/φ16.5×52cm
材質 アウターテント/Kerlon 1200ファブリック、インナーテント/30デニール リップストップナイロン(DWR)、フロアマット/70デニールナイロン
セット内容 アルミポール( φ9mm)293cm×1本、ペグ( Vペグ)×10本、スタッフバッグ、ポールバッグ、ペグバッグ、スペアポールセクション、リペアスリーブ

このタイプのテントをまだ実際に見たことがないので、どれくらいの居住性があるのか分かりませんが、サイズを解説するイラストを見る限り、それほど広いテントではなさそうです(ただ、ルナーソロLEで僕がつくったような横から見たイラストもきちんと制作・公開されているところに、メーカーの良心を感じますね)。

広くなさそうではあるものの、ルナーソロLEのような中央に1本のポールを立てるタイプと違い、中央部はアーチ状のポール、両端は30センチの高さをとって、それぞれ空間を確保していることから、床面積以上の居住性はありそうだなと想像しています。

そして、NAMMATJ 3 GTでHILLEBERG製のテントの品質の高さを体感しているので、同社の違うタイプのテントも試してみたいという気持ちは強いですね。

FJALL RAVEN Abisko lite1

さて、前出のAkotoにデザインが似ている製品は、TERRA NOVAのLaser Compact1など、他のメーカーからも幾つかリリースされていますが、その中から、僕が最近注目しているブランド、FJALL RAVEN(フェール・ラーベン)のテント、Abisko Lite1をチェックします。


画像出典:FJALL RAVEN

重量 1.65kg
サイズ 設営時/下イラスト参照、収納時/14cm×34cm
材質 フライシート/40D TripleRip ナイロン100%、フロア/40D PU ナイロン100%

デザインだけでなく、サイズもHILLEBERGのAktoによく似ています。

目立った違いといえば、Abisko Lite1は両端の立ち上がりを短いポールで補強すること(Aktoはガイラインの展張のみ。おそらく内部に針金が入っていると思われる)、フロアの生地がやや40Dとやや薄い(Aktoは70D)といったあたりかと。

両端のポール補強は、就寝中に雪が積もってテントのフォルムが崩れてしまう、といった不安を取り除いてくれます。一方で、設営の手間がそのぶん増えてしまいますね。

動画を見るとこのAbisko Lite1も実に丁寧に細部まで配慮してつくられていることが分かりますが、比較すると、やはりAktoに軍配が上がってしますんですよね。HILLEBERGテントの細部のつくり込みは本当にスゴイです。

ただ、個人的にこの鮮やかなブルーに強く心惹かれてますけども(一見、ブルーシートに見えなくもないですが笑)。

Robens Starlight2

さて、前出のHILLEBERG AktoもFJALL RAVEN Abisko Lite1も、決して内部空間が広いとは言えません。

が、調べてみると、これらと同じシングルポールタイプで、内部がなかなかの広さのテントがありました。

RobensのStarlight2です。


画像出典:Robens

重量 2.5kg
サイズ 設営時/下イラスト参照、設営時/43×16cm
材質 フライシート/ハイドロテックス HD RS・75D ポリエステル 189T・リップストップ(難燃加工)、インナーテント/68D ポリエステル 190T(好通気性)、ポール/Yunan社製 合金 #7001・T6・8.5mm・アルマイト

なんせ2人用として設計されているわけですから、内部が広い。2倍とはいきませんが、1.5倍くらいの空間が確保されていそうです。

そして、AktoやAbisko Lite1の1/3ほどと手頃な価格。シングルポールテントの入門編としては、これくらい手頃な価格だと嬉しいですよね。

が、おそらくこうした値段の違いは、生地の防水性能や強度や細かなパーツなどの品質にそのまま反映しているはずなので、4シーズンテントとはいえ、積雪期での使用には、いくばくかの不安を感じてしまいます。

EXPED MIRA 1

続いては、登山用品メーカーEXPEDのMIRA 1。


画像出典:EXPED

重量 1kg(最大1.2kg)
サイズ 設営時/215×70×105cm、収納時/42×12cm、フロア/1.5m2、前室/0.7m2
材質 アウター/20 D リップストップナイロン・シリコン/PU コーティング・シームテープ、インナーテント/15D リップストップナイロン・15D ノーシーアムメッシュ ポール、フロア/20D リップストップナイロン・TPU フィルムラミネート(耐水圧 1500mm)、ポール/DAC フェザーライト

フライ、インナー、フロアとすべてのパーツにおいて20D以上の生地が使用されておらず、そのカラーも相まってか、軽いというより「薄い」という印象(笑)のMIRA 1。

ポールを3本組み合わせてつくられる造形は、まるで半円がそのまま立ち上がっているかのような独特のフォルム。奥行きがなく、そのくせ背が高いという一見アンバランスな印象のデザインですが、高さがあるので居住性は思ったよりも高そうな印象です。

インナーテントがほぼ全面メッシュというところが、個人的にはやや減点ですかねぇ。

モンベル ムーンライトテント

長靴をチェックしている時に、ついでにとテントもチェックしていたモンベル。これくらいクラシックなモデルが意外と新鮮かも、ということでムーンライトテント1型をピックアップ。


画像出典:モンベル

重量 1.44kg(1.65kg) 本体重量はポール、レインフライを含む。( )内はペグ、張り綱、スタッフバッグを含む
サイズ 設営時/下イラスト参照
材質 本体/20デニール・ポリエステル・リップストップ(撥水加工、難燃加工)、フロア/40デニール・ポリエステル・リップストップ(耐水圧2,000mmウレタン・コーティング、難燃加工)、レインフライ/20デニール・ポリエステル・リップストップ(耐水圧1,500mmウレタン・コーティング、難燃加工)、ポール/アルミニウム合金(ポール径)1型:∅8.7mm、天頂部∅10.2mm 2型:∅8.7mm、天頂部∅11.1mm 4型:∅10.2mm、天頂部∅11.1mm
構成 テント本体1、レインフライ1、本体ポール1組、∅2mm反射材入り張り綱4本、16cmアルミペグ12本、ポール応急補修用パイプ1本

これまで見てきたテントは、出入り口が本体側面に(横幅の広い側)ありましたが、ムーンライトテントは端(幅の狭い側)にあります。

この出入り口=開口部が一番背が高く、反対側にいくにしたがって背が低くなるデザインになっています。とはいえ低い側でも65センチあるし、全体として1メートル近い天井高を確保していて、幅も110センチあるので、今回見てきたテントの中ではかなり広い居住空間を持っているんですよね。

値段も手頃ですしね。いっちょ、こういうクラシカル路線に足を踏み入れてみるのもいいかも知れないなぁ。

PAAGO WORKS NINJAタープ+インナーテント

最後に見るのは、正確にはテントとは言えないのかも知れませんが……タープとインナーテント(NEST/ネスト)の組み合わせ。


画像出典:PAAGO WORKS

重量 【タープ】約395g(総重量/500g)
【ネスト】約600g(総重量/630g)
サイズ 【タープ】設営時/280x280cm、収納時/27x9x9cm
【ネスト】設営時/180x190x100cm、収納/27x11x11cm
材質 【共通】30Dナイロン シリコンコーティング
セット内容 【タープ】ガイライン6本、スタッフバッグ

天気がよく条件が整っていればタープ泊を選択することもできるし、タープとインナーテントを併用してほとんどテントのようにして寝ることもできます。

それにしてもこのネスト、さすがに21か所のジョイントポイント(ガイポイント)を持つ超高汎用タープであるNINJAタープ専用のインナーテントだけあって、いろんな設営方法、使い方ができそうなんですよね(詳しくはPAAGO WORKSのHPをどうぞ)。

ソロキャンプで使える手頃なタープがないこともあり、これを導入すれば一石二鳥。これもいいかもですねぇ。

・・・

こうして見てみると、ルナーソロLEの良いところも再認識させられることも多く、「ルナーソロLEにそのまま掛けられるフライシートがリリースされないかなぁ」なんて思ってしまったり。

とはいえ、購入後5年経っていて、ぼちぼち新しいソロ用テントを導入したいという気持ちがあるのも事実。というわけで、今年(2020年)は買わない宣言しているので、悩む時間はたっぷりあります。来年の雪中キャンプにデビューさせる感じで、検討してみますかね。

aw

Live in Tottori-Pref, JPN. Love Camp, Sandwich, Coffee, Beer and Scotch on the rock. Pursuing Self-Sufficiency Life.

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2件のフィードバック

  1. tom.mas より:

    こんにちは!ソロテントの考察色々なメーカーのモノがあがっていて興味深く読ませてもらいました。ルナーソロ私も使ってますが、結露しますよねー。軽量化のためフライとインナーが一体になっているためしょうがないのですが。忍者タープもっているのですがソロで使うにはすこぶる調子いいですよ。シルナイロンで色味も似ているのでルナーソロに過保護張りすれば半ダブルウォール的に使えて結露の軽減できそうです。過去picインスタのほうにあがってますので見てみてください!https://twitter.com/mountain_camera/status/1005715704341884929?s=20

    • aw より:

      tom.masさん、コメントありがとうございます😊 ツイッターやインスタの写真のご案内もありがとうございます(写真が美し過ぎてうっとりしてしまいました…)。

      確かにルナーソロLEとニンジャタープのマッチング、カラーや質感含めて相性がすごくイイですね! LEにタープを密着させてフライ的なかたちで設営すれば、確かに結露を軽減することができるかも知れませんね。ニンジャタープ、検討してみたいと思います!

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