石油ストーブについて思いを巡らせてみた

12月に入って、いよいよ本格的に寒くなってきました。

昭和49年、田舎生まれの僕にとって、暖房器具といえば石油ストーブです。エアコンや石油ファンヒーター、オイルヒーターにハロゲンヒーター、カーボンヒーター、セラミックヒーターなど、いろいろな暖房器具が登場した現在でも、一番好きな暖房器具は石油ストーブです(こたつは別枠)。

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灯油が燃え始める時の匂いが好きですし、お湯が沸かせて加湿もできるし、そのお湯でコーヒーも淹れられるし、手軽に移動できる。電源を必要としないので、キャンプでも使える。

良いところばかりですね!

家で使う石油ストーブ

今日、妄想するのは、キャンプで使う石油ストーブではなく、家で普段づかいするそれです(キャンプで使用する石油ストーブの記事はこちら)。

二重の妄想になってしまいますが、いつか僕たちが建てるキャンプハウスにぴったりハマることを考えつつ、いま、どんな石油ストーブがあるのか、買うとしたらどれが良いのか、などを考えてみたいと思います。

CORONA 石油ストーブ SL-66H

CAMP HOUSE/CORONA 石油ストーブ SL-66H

サイズ 幅46×奥行46×高さ59.8cm
重量 11.2kg
広さの目安 木造17畳まで/コンクリート23畳まで
タンク容量 7.0L
燃焼継続時間 10.9時間
価格 30,024円(実売価格:20,000円前後)

最初に検討するのは、超定番であるCORONAの石油ストーブ、SL-66H。以前、仕事場で使っていたこともあり、高い暖房機能は経験済みです。木造で17畳の広さまで暖めてくれるので、一般的な広さの部屋の多くをこれ1台でカバーしてくれます。

この製品のデザイン、僕は大好きです。定番製品ゆえの安心感がありますね。シンプルな形状なので、拭き掃除などのメンテナンスも簡単です。

気になるのは燃費。メーカー発表の燃焼継続時間が11時間弱で、実際に使った時の印象だと、8割前後の8〜9時間。つまり、朝に火を点けると夕方には給油しないといけないということになります。タンク容量は7Lですから、一斗缶を約2.5回の給油で空にしてしまいます。一週間で一斗缶が3つ必要になりますね。これは一般家庭で考えれば、結構な消費量だと思います。

CORONA ニューブルーバーナ GH-C12N

CAMP HOUSE/CORONA ニューブルーバーナ GH-C12N

サイズ 幅47×奥行62.2×高さ69.9cm
重量 18.5kg
広さの目安 木造31畳/コンクリート43畳まで
タンク容量 18.0L
燃焼継続時間 最大40時間
価格 102,384円(実売価格:45,000円前後)

キャンプハウス(つまり、一般的な広さの家)で使うには、明らかにオーバースペックでしょ、という感じのこちらですが、キャンプハウスには大きな土間が設置される(はず)ですので、一応こちらもチェック。

驚くのは「広さの目安」。木造で31畳、コンクリート造で43畳!(このGH-C12Nの親分、GH-C19FKは木造48畳、コンクリート造66畳とさらに驚異的なスペックですが)

このCORONAのニューブルーバーナシリーズは、天板が熱くならないモデルがほとんどですが、このC12Nは天板が熱くなるタイプ。ちなみに、C12Fは同じスペックで、天板が熱くなりません。

もともと業務用に開発された製品なので、家庭用にはない機能・性能が盛り込まれているんですが、面白いのは、1500メートルの高地でも使用できるということ。酸素の薄い状態でもしっかり点火・燃焼して、暖めてくれるというわけです。キャンプハウスを山の上に建てても大丈夫(笑)。

こちらの製品も気になるのは燃費。最大で40時間連続燃焼できるとのことですが、ユーザーのレビューにもあるとおり、タンク(18L)が2〜3日で空になるというのが実際のところのようです。

まあ、これだけの広い面積を暖めてくれるわけですから、一般家庭用の石油ストーブと同じ燃費を求めるのがおかしいとは思うわけですが。

snow peak レインボーストーブ KH-001BK

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サイズ 幅38.8×奥行38.8×高さ48.6cm
重量 6.2kg
広さの目安 – –
タンク容量 4.9L
燃焼継続時間 約20時間
価格 34,344円

snow peakが提案するアウトドア用の石油ストーブがこちら。TOYOTOMIのレインボーストーブに若干の機能を追加して、お色直ししたものです。

本家のストーブがもともと、ランタンを模したデザインでかなりアウトドア感のあるものですし、価格も40%以上安いので「そっちの方がいいんじゃないの?」と思わずにはいられませんが…。

こちらではなく、本家の製品のレインボーの炎を見たことがあるんですが、非常に美しいです。キャンプの時に子どもが見たら喜びそうだなーと思ったりしますが、家庭で毎日使うことを考えると、個人的にはあまり必要のない演出かな? と思ったりもします。

アウトドア用にリリースされている製品ゆえか、「広さの目安」に関するスペックは未公表です。

TOYOTOMI レインボー クラシック CL-25E

CAMP HOUSE/TOYOTOMI 対流型石油コンロストーブ レインボー クラシック CL-25E

サイズ 幅38.8×奥行38.8×高さ48cm
重量 6.2kg
広さの目安 木造7畳/コンクリート9畳
タンク容量 4.9L
燃焼継続時間 最大40.2時間
価格 実売価格:25,000円前後

snow peakのレインボーストーブの本家、TOYOTOMIがリリースしたレインボーの変化球がこちら、レインボークラシック。

レインボーシリーズは、1980年に初代(RB-2)が発表されました。レインボーカラーの炎とどっしりとした大きなタンクが特徴で、見た目が非常にキュートです(aw主観)。その後、レインボーの後継として、炎の光をややふんわりとボカした「ムーンライター」(ML-20)と呼ばれるモデルが発表されます。ムーンライターのデザインは、現在販売されている、その他のレインボーシリーズにも受け継がれています。

このレインボークラシック(CL-25E)は、RB-2やML-20の後継として2014年に発表されました。

写真のとおり、ガードが唐草模様にするなどしてクラシック感を加えていますが、進化の枝の分かれ方がやや間違った方向に行ってしまった感があります。できれば、RB-2の外観を復活させつつ、機構は最新の技術を取り入れるかたちで進めて欲しかったですね(aw主観)。

TOYOTOMI 石油ストーブ KR-47A-C

CAMP HOUSE/石油ストーブTOYOTOMI KR-47A-C

サイズ 幅47.4×奥行47.4×高さ56.1cm
重量 11.2kg
広さの目安 木造11畳/コンクリート17畳
タンク容量 7.0L
燃焼継続時間 最大19.1時間
価格 実売価格:30,000円前後

ちょっとグチっぽくなってしまいましたが、同じTOYOTOMIに、本物のクラシック感を漂わせる製品があります。それがこちら「KR-47A-C」。

メーカーはクラシック感を出そうとして、この製品を出したわけではなさそうですが、外観は先述のレインボーストーブの初代、RB-2の面影を残していますし、この機能むき出し感が、昭和の家電的な空気感をしっかりまとっています。山小屋にあると、しっくりきそうな感じしますよね。

特徴的なのは、炎の部分が二段階になっていること。上段の白い筒が炎の熱を受けて遠赤外線を発生させるので、炎の直接的な暖かさに加えて、遠赤外線でじんわりと暖まることもできる、というわけです。

気になるのは、木造で12畳と比較的広めの空間を暖められるパワーを持っていることもあり、燃費がそれほど良くなさそう(1日12時間運転で7Lを消費)ということと、本体重量が12kgと非常に重いということ。灯油を満タンに入れたらほぼ20kgと、スゴイ重さになります。実際、一番最初に紹介したCORONA 石油ストーブ SL-66Hとほぼ同じ大きさなんですよね。

Aladin ブルーフレームヒーター BF3911-G

CAMP HOUSE/石油ストーブAladin ブルーフレームヒーター BF3911

サイズ 幅38.8×奥行40.5×高さ55.1cm
重量 8.5kg
広さの目安 木造7畳/コンクリート10畳
タンク容量 4.1L
燃焼継続時間 約15時間
価格 35,000〜40,000円

石油ストーブを検討するとなると、こちらを含めないわけにはいかないでしょう、Aladin(アラジン)のブルーフレーム。世の中に多くのファン、ユーザーを持つ80年以上の歴史を誇る石油ストーブです。

実は以前、ブルーフレームを使っていたことがあります。しかし1シーズン使って倉庫に入れ、翌年少し使ったところでシーズン中に再び倉庫へ。その数年後、友人にタダであげました。

見た目は確かに良く、部屋に置くと、おしゃれ感が高まる製品です。しかし、残念ながら、暖房器具としては期待を遥かに下回る暖かさでした。

もちろん、炎が立っているわけですから、全く暖かくないわけではありません。対流式ですので、暖められた空気が上昇して部屋の中の空気を対流させ、全体を暖める、というのは理解できます。しかし、それもかなり緩慢で、印象としてはオイルヒーターのような暖まり方です。以前使っていた時、あまりに寒いので、椅子に座ったまま両足で挟むようにして置いてみましたが、足は暖まりませんでした。

ちなみに僕がプレゼントした友人は、「あまり寒くない時期に、比較的狭い部屋で使用するなら問題ない」と話していました。

暖房器具を超えた存在感や魅力を持っていることは否定しませんし、満足して使用されているユーザーがたくさんいることも知っています。

一般的な達磨ストーブのパワフルな暖かさや、反射式の石油ストーブの直接的な炎の暖かさを想像すると、がっかりしてしまう可能性があるかも? という話でした。


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ちなみに今、使っているのは……

TOYOTOMI 石油ストーブ RS-H29F

CAMP HOUSE/石油ストーブTOYOTOMI RS-H29F

サイズ 幅31.2×奥行35.6×高さ46cm
重量 7.5kg
広さの目安 – – –
タンク容量 3.6L
燃焼継続時間 – – –
価格 実売価格:15,000円前後

引っ越しの際に、実家にあったものを譲ってもらって使っています。もちろん、写真のようにキレイではなく、かな〜りガタがきていますが。

自宅のリビングは12畳ほどですので、反射式でも十分暖まりますし、なんと言っても灯油タンクが別なので給油が楽。燃費もいいし、軽いので持ち運びしやすいし、黙っていれば客人も特に指摘しませんし(笑)。

でもさすがにガタがきているので、キャンプハウス完成時(いつだよ!)には引退してもらって、新しい石油ストーブにしたいですねぇ。

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Live in Tottori-Pref, JPN. Love Camp, Sandwich, Coffee, Beer and Scotch on the rock. Pursuing Self-Sufficiency Life.

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