マウスピースを買ってみた
いつからなのか……、寝ている時に歯軋りをするようになりました。自分には聞こえませんが、歯軋りの音って嫌な音ですよね。
対策にマウスピースを買いました。
画像出典:Amazon
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マウスピースの元?をお湯で柔らかくし、口に入れて噛んで型をとるだけで使え、しかも一つ400円弱と非常に安価です。
しかし形やサイズが合っていないのか、寝ている間に無意識のうちに取り出してしまい、結局ギリギリと騒音を立てる始末。通算で5個目※1でしょうか。朝、起きた時にマウスピースを入れていることを忘れるほどフィットするものがつくれたのは。
僕が試行錯誤して自分に合うマウスピースをつくり続けたのは、歯軋りで立てる騒音で家族に迷惑をかけたくないということとは別に、もう一つ理由がありました。
歯の根っこが壊れた
コロナ禍がはじまる少し前くらいから、幼い頃に歯科医で入れた銀の義歯や被せ物を白いものに変えるという治療をはじめました。
対象となる歯の治療が半分くらい(下顎側の歯)が終わった頃、強い知覚過敏が生じるようになりました。新しく入れた義歯によってこれまでの噛み合わせが変わり、おそらくこれが理由で歯軋りや食いしばりが強くなった、あるいは神経がダメージを受けるなど影響が強く出たのだと思われます。少し冷えた飲み物は痛みを堪えながら飲まなくてはいけなくなりました。
1年ほど通院を止めている間に痛みがかなり緩和されたので治療を再開。噛み合わせには十分注意しながら残る上顎の歯を半年ほどかけて入れ替え、全てが無事終了!……とはなりませんでした。
治療が終わった1か月後くらいに口内に違和感を感じ、鏡を見ると、歯茎が大きく腫れて膿のようなものが出ていました。
すぐに歯科医に連絡して受診。撮ったレントゲン写真を見ながら先生は「歯槽膿漏だと思いますので、レーザーで焼きます」と診断し、治療をしてくれました。
しかしこの診断に対して違和感や不信感を拭えなかった僕は、歯科医をやっている友人に連絡し、診てもらうことに。
診断結果は、歯茎の奥にある義歯の根っこが割れ、そこが炎症を起こしている。表面を焼いても原因を除去しないと、また歯茎が腫れて膿が出てくるだろう、とのこと。結局、高いお金を払って入れた白い義歯を取り外し、割れた義歯の根っこを取り除くことに。その治療から1か月、今はその場所にブリッジによる義歯が入っており、さらに別の歯茎も同じ理由で炎症を起こし治療中。そこも義歯を新しくした場所です。
ではなぜ、義歯の根っこは割れたのか……。
そう、言わずもがなではありますが、歯軋りによって割れた可能性が高いのです。
「歯を見れば、歯軋りをするかどうかはすぐに分かるので、義歯を入れた人にはマウスピースを提案しますよ」と友人の歯科医。「前にかかっていた歯医者は、なんでマウスピースを提案しなかったんでしょうね」
「awさん、歯軋りするでしょう? あまりうるさいと娘さんに嫌われちゃいますよ」前の歯科医で処置してくれていた歯科衛生士の方がこんな風に話していたのを思い出しました。
覆水盆に返らずですが、車で30分と離れていることを理由に友人の歯科医を選ばず、自宅から近いことを理由に歯科医を選んだ自分を悔いました※2。
歯科医がつくるマウスピース
「マウスピースなら持ってますよ」とドヤる僕に歯科医の友人は、「いや、ちゃんとつくりましょう」
つくってくれたマウスピースは、僕が持っていたものの10倍以上の値段はしますし、「これ、本当に外れないの?」という感じですが、実際に装着してみるとフィット感や付け心地が段違い。歯軋りをしようとするとマウスピースの底面(下の歯と噛み合わさる部分)が自然にスライドし、歯に負担がかからない設計になっているとか。
歯を守るためとはいえ、毎日毎晩、マウスピースを付けて寝なきゃいけないのか。そう不安に感じていましたが、これならばそれほど苦なく装着して就寝できそう。
安価なマウスピースを使っている時はこれ以上のものはないと思っていましたが、やはりプロの仕事は違いました……。
ただ一つの難点は、水に沈めるかたちで保管しないといけないこと。常に濡れている口内でかたちを保つようにつくられているからか、乾燥状態が長く続くと変形や破損してしまうのだとか。
ふだんの生活なら何の問題もありませんが、旅行など長時間移動する場合の携帯形態には検討が必要となります。数時間の移動ならウェットティッシュなどで包むだけでOKとのことですが、年内にアメリカ出張を控えており、移動時間は20時間近くになりますので、完全防水のバッグに水を入れてその中にマウスピースを入れるか……などと思案している僕にトム(妻)は「長期出張の時は、安いマウスピースでいいじゃん」。あ、確かにそうですね。
キャンプや旅行に必携
これまでキャンプにマウスピースを持っていったことはありませんが、ファミキャンなどでは同じインナーテント内に家族で川の字になって寝る必要がありますし、しかも距離が近いので、いつも以上に睡眠中の騒音には注意が必要。
この中にギュッと固まって寝るわけですから
グループでのキャンプでも、隣りのテントからギリギリという歯軋りの音がしてきたら嫌ですしねぇ。
次のキャンプから、自分の歯と家族、および仲間の安眠を守るために、マウスピースを必携したく考えております。
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余談ですが、マウスピース洗浄剤なんてものがあるんですねぇ。もちろん買いました。
- 僕が買った製品は4個入りだったので、もう一つ買い足しました。
- 医者をどう選ぶか、いろいろ考えさせられましたね。すぐに診てほしいけど体が辛くて動けない時にかかる内科と、一度治療すると結果が長く残る歯科は、違う物差しで選び、評価する必要があるのかもしれません。